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北朝鮮のテロ支援国再指定を韓国が歓迎できない理由は「平昌五輪」?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
トランプ米大統領がホワイトハウスでの閣議で北朝鮮をテロ支援国に再指定すると明らかにしたのは現地時間20日午前11時50分ごろ(韓国時間21日午前1時50分ごろ)だった。韓国政府の反応はそれから約8時間後の21日午前9時43分に出てきた。「今回の米国の措置は強力な制裁・圧力を通じて北朝鮮を非核化の道に引き出すという国際社会の共同努力の一環とみており、北朝鮮の核問題の平和的解決に寄与すると期待する」というものだった。

韓国政府は外交部報道官声明ではなく外交部が担当記者団にショートメッセージを送って公示する形式を取った。これまで韓国政府は米国の独自制裁発表の時ごとに「評価する」との立場を明らかにしてきたが、今回は歓迎や評価という表現は使わなかった。韓国政府当局者は「文面そのまま理解してほしい」とだけした。

テロ支援国再指定を韓国が歓迎できないのには理由がある。2018年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪まで念頭に置いた韓国政府の北核構想にややもすると悪材として作用しかねないためだ。


文在寅(ムン・ジェイン)大統領は平昌冬季五輪を北朝鮮の核問題の突破口として活用したいという意志が強い。韓国政府消息筋は「北朝鮮の核・ミサイル開発水準と米国主導の制裁・圧力速度などからみると来年初めに程度が重大基点になりかねない。この時韓国が役割を果たせなければ対話局面への転換そのものが難しくなるかもしれない」と話した。文在寅政権が韓中関係改善を急いだ理由もやはり中国がこうした過程で仲裁者の役割をできる環境を作るためだった。

だが北朝鮮のテロ支援国再指定は伏兵の中でも大きな伏兵だ。特に北朝鮮がテロ支援国再指定に反発して高強度の挑発を敢行すれば相当期間の緊張が再び続くほかはなく、北朝鮮が平昌五輪に参加する雰囲気自体が作られないかもしれない。

韓国政府はひとまず動力を継続しようとする雰囲気だ。外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は21日の定例会見で、テロ支援国問題により平昌で北朝鮮との対話を模索してみるという韓国政府の構想が影響を受けるのではないかとの質問に「政府は今回の措置が北朝鮮の核問題を平和的に解決する方向に寄与することを期待する立場。そうした次元から平昌冬季五輪とは特別な関係はないものと考える」と話した。だが韓国政府がテロ支援国である北朝鮮の平昌冬季五輪参加を契機に北朝鮮とスポーツ分野以外の対話を試みようとするならば米国が主導する国際社会の対北朝鮮圧力の隊列から離脱するような印象を与えかねない点はジレンマだ。韓国政府消息筋は「米国は使える手段はすべて使うということだが、韓国としては複雑な立場になるほかない」と話した。

梨花(イファ)女子大学国際学部の朴仁輝(パク・インフィ)教授は、「米国が今回の措置を通じて送ろうとする北朝鮮へのメッセージは確実だ。圧力を引き上げ『対話をしても北朝鮮が望む構図にはならないからわれわれが作ったテーブルに入ってきなさい』ということ」と分析した。ただ米国も北朝鮮をテロ支援国リストに再び上げながら対話と交渉の余地は明確に残した。ティラーソン米国務長官は関連会見で「北朝鮮は対話に出てこなければ状況がさらに悪化するだけという点をわからなければならない。トランプ大統領は北朝鮮住民の違う未来のために北朝鮮が出てきて対話するよう望む」と話した。



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