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【社説】北核圧力に合意したが、物足りない米中首脳会談

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ドナルド・トランプ米大統領の韓日中3カ国歴訪の完結版として関心を集めた米中首脳会談は無難な結果につながったが、一方で多少物足りないところも残した。両首脳が北朝鮮に核・ミサイル挑発をあきらめさせる両国が共に圧力とけん制をするということで合意しながらも、北朝鮮の挑発意志を断念させるような強力なメッセージは共同会見から出なかったためだ。両国首脳は北核問題の解決に対して異見や対立を見せなかった。だが、期待していた「米中ビッグディール」もなかった。トランプ大統領は首脳会談後開かれた記者会見で、韓国国会で演説した内容を引用して「私と習近平主席は韓半島(朝鮮半島)の非核化実現に対する約束を議論し、過去のような前轍を踏まないということに同意した」と明らかにした。また、「我々が共に手を携えれば、北朝鮮の解放と自由を実現できるだろう」と強調した。習主席も「我々は断固として韓半島の非核化を実現して国際非核化協定を守る」と明らかにした。

両国首脳のこのような韓半島非核化への意志を再び明言したにもかかわらず、物足りない感じを隠せないのは北朝鮮に対して最も強力な統制力を持つ中国の習主席が依然として「対話を通した解決」だけを強調したためだ。「国連対北朝鮮関連決議を厳格に執行し、同時に対話と談判を通じて韓半島の核問題を解決する」という習主席の記者会見での発言は既存の原則的立場とそれほど変わらないものだ。

トランプ大統領も北朝鮮が挑発をあきらめるように中国の経済的圧力をもう一度促したが、韓国国会で見せた強硬な立場は多少和らげたものだった。彼は8日、国会演説で「北朝鮮の目標が核兵器の下に韓国を置くことであり、これは致命的誤算」だとはっきりと釘を刺し、このような「間違った希望を捨てるように中国がすべての対北朝鮮貿易・技術関係を断絶するよう」促した。


中国は北朝鮮問題を迂回する代価として米国に豊かな資金を抱かせる戦略を取ったと見られる。米国と何と2500億ドル(約28兆3386億円)に達する投資契約を締結することで対米貿易摩擦を解消し、さらに多くの対北朝鮮圧力の要求も避ける二兎を追ったわけだ。トランプ大統領としても日本と韓国で大規模な投資と武器購入の約束を受けたうえに、中国からも大きなプレゼントを受けることで来年中間選挙で前面に出せる期待以上の実績を上げた。

だが、北朝鮮の核・ミサイルという火種を取り除かない場合、いつでも米中両国はもちろん、韓国と日本をはじめとする世界全体に悪夢になり得るという事実を両国首脳は忘れてはならない。幸いにも両国首脳が北核危険に対して共感を形成し、これを解決できる方法があることを明らかにしたのは鼓舞的だ。問題はこれがただレトリックにとどまってはならないということだ。国際社会が徹底して連携し、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が無謀で無意味な期待をあきらめざるを得ないように圧力を遅らせてはならない。同時に、韓国政府も揺れることなく対北朝鮮政策を押し進めてこそ、国際社会の信頼と北朝鮮の核放棄という実りを得ることができるだろう。



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