2018年平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)が101日後に迫った。大会の成功に対する期待が大きいが、その一方で大きな負債を抱えるのではという懸念もある。多くの専門家は大会後に江原道(カンウォンド)地域の主要競技場が「白い象」(white elephant、厄介なもの)にならないか心配している。
今まで国内で開催された国際スポーツイベントの中には「血税を食うカバ」が少なくなかった。2014年にアジア競技大会を開催した仁川(インチョン)は16カ所の競技場を新築し、1兆7224億ウォンを投入した。その大半が負債として残った。仁川市は2015年から2029年まで毎年、少なければ100億ウォン(約10億円)多ければ1500億ウォンを返済していかなければならない。全羅南道が招致したグローバル自動車レーシングイベントのフォーミュラワン(F1)は2010年から4年間で累積赤字が1900億ウォンに増え、2013年に開催を中断した。
平昌五輪の競技場は開会・閉会式場を除いて計12カ所。新築競技場は6カ所で、残りの6カ所は改善・補修した。建設費は総額1兆ウォンにのぼる。新設された旌善(チョンソン)アルパイン競技場(2034億ウォン)をはじめ、江陵(カンヌン)アイスアリーナ(1340億ウォン)、江陵スピードスケート競技場(1264億ウォン)など、1000億ウォン以上が投入された建物が5カ所にもなる。
全体の競技場のうちまだ事後活用案が決まっていない建物は江陵スピードスケート競技場、江陵ホッケーセンター旌善、アルパイン競技場の3カ所だ。
江陵スピードスケート場は当初、五輪終了後に撤去する予定だったが、昨年、活用する方向に方針が変わった。これに関連し、国政介入事件「崔順実ゲート」の張本人・崔順実(チェ・スンシル)被告の姪チャン・シホ氏が自ら設立した冬季スポーツ英才センターを通じてこの競技場の運営権を手に入れようとしたという疑惑が提起された。
江陵ホッケーセンターは事後管理を引き受けることになっていた大明(デミョン)グループが手を引いた。国政介入事件「崔順実ゲート」の張本人・崔順実(チェ・スンシル)被告と関係がある競技場というマイナスのイメージのため、5年間に100億ウォン(約10億円)にのぼる運営費などに負担を感じたのだ。
韓国産業戦略研究院によると、平昌五輪以降、主要競技場管理・運営費は年間313億ウォンにのぼるとみられる。一方、事後活用を通じて期待できる収入は年間171億ウォンにすぎない。毎年142億ウォンの赤字が予想される。事後活用案が決まった競技場も管理の主体が確定しただけで、管理・維持費に相応の金額またはそれ以上の収益を出せるかは未知数だ。
オリンピックおよびパラリンピックの開会・閉会式が開かれる平昌五輪スタジアムのオリンピックプラザも悩みだ。635億ウォンを投入したが、わずか4日間だけ使用して部分撤去する予定だ。一日の使用料が158億ウォンという計算になる。大会が終われば3万5000席規模の観覧席は5000席だけ残す。7階規模の本棟の建物は3階まで残す。残りの席に公演会場と記念館を造成する予定だが、具体的な案は出ていない。事後管理費は年間40億-500億ウォンと推算される。
五輪招致および競技場管理の主体である江原道は事後活用計画を決定できなかった中央政府が競技場を管理してほしいと要請した状態だ。このため国民体育振興法の改正も進めている。世論は否定的だ。イ・デテク国民大体育学部教授は「地方自治体が大型スポーツイベントを開催し、その結果として発生した副作用を政府が責任を負う悪い先例が平昌でも繰り返される可能性が高い」とし「江原道がもう少し責任ある姿勢を見せるべきだ」と主張した。チョン・ヒジュン東亜大生活体育学部教授は「オリンピックプラザが建設された横渓里(フェンゲリ)は人口4000人の小さな村だ。事後活用は難しい。最初の企画から間違っている」と指摘した。
このため、国内で成功した低費用・高効率大会を徹底的にベンチマーキングするべきだという声が高まっている。2015年光州(クァンジュ)ユニバーシアードが代表的な例だ。競技場と練習場を含む競技施設69カ所のうち3カ所だけを新築し、残りは従来の施設を利用した。表彰台153個は仁川アジア競技大会組織委から無償で受け、各種室内競技場の観客席は固定式でなく折り畳み式の椅子に変えた。受賞者には花束の代わりにマスコット人形を渡し、モンゴルテントを選手の控え室として活用した。これを通じて施設費・運営費を1999億ウォン削減した。
2015慶尚北道聞慶(ムンギョン)世界軍人体育大会は霊泉(ヨンチョン)にある3士官学校、槐山(クェサン)の軍事学校を選手村として活用した。また聞慶にキャラバン(キャンピングカー概念の移動式宿舎)350台を設置して選手の宿舎として活用した。この大会の全体予算1653億ウォンと大会施設費187億ウォンはそれぞれ仁川アジア競技大会の7.4%、1.2%にすぎない。
今まで国内で開催された国際スポーツイベントの中には「血税を食うカバ」が少なくなかった。2014年にアジア競技大会を開催した仁川(インチョン)は16カ所の競技場を新築し、1兆7224億ウォンを投入した。その大半が負債として残った。仁川市は2015年から2029年まで毎年、少なければ100億ウォン(約10億円)多ければ1500億ウォンを返済していかなければならない。全羅南道が招致したグローバル自動車レーシングイベントのフォーミュラワン(F1)は2010年から4年間で累積赤字が1900億ウォンに増え、2013年に開催を中断した。
平昌五輪の競技場は開会・閉会式場を除いて計12カ所。新築競技場は6カ所で、残りの6カ所は改善・補修した。建設費は総額1兆ウォンにのぼる。新設された旌善(チョンソン)アルパイン競技場(2034億ウォン)をはじめ、江陵(カンヌン)アイスアリーナ(1340億ウォン)、江陵スピードスケート競技場(1264億ウォン)など、1000億ウォン以上が投入された建物が5カ所にもなる。
全体の競技場のうちまだ事後活用案が決まっていない建物は江陵スピードスケート競技場、江陵ホッケーセンター旌善、アルパイン競技場の3カ所だ。
江陵スピードスケート場は当初、五輪終了後に撤去する予定だったが、昨年、活用する方向に方針が変わった。これに関連し、国政介入事件「崔順実ゲート」の張本人・崔順実(チェ・スンシル)被告の姪チャン・シホ氏が自ら設立した冬季スポーツ英才センターを通じてこの競技場の運営権を手に入れようとしたという疑惑が提起された。
江陵ホッケーセンターは事後管理を引き受けることになっていた大明(デミョン)グループが手を引いた。国政介入事件「崔順実ゲート」の張本人・崔順実(チェ・スンシル)被告と関係がある競技場というマイナスのイメージのため、5年間に100億ウォン(約10億円)にのぼる運営費などに負担を感じたのだ。
韓国産業戦略研究院によると、平昌五輪以降、主要競技場管理・運営費は年間313億ウォンにのぼるとみられる。一方、事後活用を通じて期待できる収入は年間171億ウォンにすぎない。毎年142億ウォンの赤字が予想される。事後活用案が決まった競技場も管理の主体が確定しただけで、管理・維持費に相応の金額またはそれ以上の収益を出せるかは未知数だ。
オリンピックおよびパラリンピックの開会・閉会式が開かれる平昌五輪スタジアムのオリンピックプラザも悩みだ。635億ウォンを投入したが、わずか4日間だけ使用して部分撤去する予定だ。一日の使用料が158億ウォンという計算になる。大会が終われば3万5000席規模の観覧席は5000席だけ残す。7階規模の本棟の建物は3階まで残す。残りの席に公演会場と記念館を造成する予定だが、具体的な案は出ていない。事後管理費は年間40億-500億ウォンと推算される。
五輪招致および競技場管理の主体である江原道は事後活用計画を決定できなかった中央政府が競技場を管理してほしいと要請した状態だ。このため国民体育振興法の改正も進めている。世論は否定的だ。イ・デテク国民大体育学部教授は「地方自治体が大型スポーツイベントを開催し、その結果として発生した副作用を政府が責任を負う悪い先例が平昌でも繰り返される可能性が高い」とし「江原道がもう少し責任ある姿勢を見せるべきだ」と主張した。チョン・ヒジュン東亜大生活体育学部教授は「オリンピックプラザが建設された横渓里(フェンゲリ)は人口4000人の小さな村だ。事後活用は難しい。最初の企画から間違っている」と指摘した。
このため、国内で成功した低費用・高効率大会を徹底的にベンチマーキングするべきだという声が高まっている。2015年光州(クァンジュ)ユニバーシアードが代表的な例だ。競技場と練習場を含む競技施設69カ所のうち3カ所だけを新築し、残りは従来の施設を利用した。表彰台153個は仁川アジア競技大会組織委から無償で受け、各種室内競技場の観客席は固定式でなく折り畳み式の椅子に変えた。受賞者には花束の代わりにマスコット人形を渡し、モンゴルテントを選手の控え室として活用した。これを通じて施設費・運営費を1999億ウォン削減した。
2015慶尚北道聞慶(ムンギョン)世界軍人体育大会は霊泉(ヨンチョン)にある3士官学校、槐山(クェサン)の軍事学校を選手村として活用した。また聞慶にキャラバン(キャンピングカー概念の移動式宿舎)350台を設置して選手の宿舎として活用した。この大会の全体予算1653億ウォンと大会施設費187億ウォンはそれぞれ仁川アジア競技大会の7.4%、1.2%にすぎない。
この記事を読んで…