映画『隊長キム・チャンス』(左)と『南漢山城』
映画振興委員会映画館入場券統合電算網によると、映画『隊長キム・チャンス』(イ・ウォンテ監督)は21日、7万7942人の動員にとどまり、累積観客数18万8064人を記録した。ボックスオフィスの順位は新作にもかかわらず3位止まりだ。
続いて『南漢山城』(ファン・ドンヒョク監督)は、事実上、上映終盤段階に差し掛かったと見てもよい。2万4399人を動員して累積観客数は375万56人となった。同日公開された『犯罪都市』(カン・ユンソン監督)が32万人を動員したことに比べると大きすぎる違いだ。
『南漢山城』は、1636年仁祖14年の丙子胡乱(丙子の乱、清が朝鮮を制圧した戦い)で、前進も後退もできない状況に陥った孤立無援の南漢山城(ナムハンサンソン)の中の、朝鮮の運命がかかった最も熾烈な47日間を描いた史劇を描いている。
『隊長キム・チャンス』は1896年明成(ミョンソン)皇后の殺人犯を殺して死刑宣告を受けた青年キム・チャンスが、仁川(インチョン)監獄所に入所している朝鮮人の間で隊長として新たに生まれ変わるまでの物語を描いた感動の実話だ。
『隊長キム・チャンス』と『南漢山城』の共通点は歴史として記録された実話をベースに映画的再構成を試みていることだ。
史実を忠実に伝えようとするメッセージは明確だが、娯楽性が落ちて観覧前から非常に重く真剣に受け止められてしまい、逆に観客の足を遠ざけてしまった。
ある関係者は「『良い映画』という評価には異論はないが、それ以上の何かが確実にない。見た時に後悔が残る作品ではないが、あえて見るべき理由が見つからないようだ。すでにすべて知られている内容という点も無視することはできない」と分析した。
続いて「特に期待を集めた『南漢山城』の興行失敗は異変だと表現されているが、当初監督と俳優は興行より作品性に焦点を合わせたとコメントしていただけに、ある程度成績を予想することができる」とし「今後の史劇映画と正統史劇ジャンルに変化が起きないだろうかと思う」と伝えた。
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