内燃機関自動車を守ってきた業界トップ級企業が電気自動車に重心を移している。技術標準を掌握するための努力をし、それぞれ独自の方式で市場再編に対応する姿だ。最も関心を集めているのはベンツ・BMW・アウディのドイツ3社だ。プレミアムブランドとしてグローバル自動車市場のトレンドを主導してきたが、電気自動車の開発では出遅れた。しかし先月のフランクフルトモーターショー2017ではコンセプト電気自動車を展示し、主導権を逃さないという意志を表した。
ベンツは2022年までにすべてのモデルに電気動力モデルを出すという目標を設定した。ベンツC・E・Sクラスなど全セグメントに電気動力モデルを追加する計画だ。内燃機関とプラグインハイブリッド(PHEV)、電気自動車(EV)など多様なラインナップで消費者の選択を広めるということだ。ベンツはライバルのBMWに比べて電気自動車技術とラインナップで遅れを取り、多様な動力源で勝負するという戦略を立てている。特に欧州では電気自動車の充電スタンドが普及していないため、全面的なEV戦略よりも段階的に重心を移すのがよいと判断したとみられる。ガソリンの米国、ディーゼルの欧州、PHEV・EVの中国のように市場ごとに異なる戦略が可能だ。
BMWはドイツ3社のうち最初に電気自動車分野に参入しただけに新しいトレンドを主導する会社としてイメージを固めている。今回はニューi3・i3sなど9つの電気自動車モデルと1つの電気バイクモデルを展示した。2025年までに新たに25モデルを出す計画だ。BMWの5シリーズPHEVモデルの場合、来年初めから新技術の無線充電技術を適用することにした。電気自動車の進化を牽引することで市場の主導権を掌握するという狙いがある。
アウディは「ディーゼルゲート」事件の後、電気自動車の開発を急いでいる。2020年からアウディの電気自動車モデルを商用化する計画だ。「ディーゼルゲート」後、2011年に55.7%に達していた欧州のディーゼル車比率は昨年49.5%に落ちた。アウディは圧縮ガス利用技術も採用し、差別化を図っている。ガソリンの代わりに圧縮ガスを使用すれば二酸化炭素排出量を80%ほど減らすことができる。欧州基準で100キロ走行時の圧縮ガス消耗量は3.8キロで、費用は4ユーロ(約520円)と安い。
米国自動車業界のゼネラルモーターズ(GM)とフォードも一歩遅れて電気自動車開発に加わった。GMは来年末までに新しい電気自動車2モデルを、2023年までに20モデルの電気自動車を発売する計画だ。フォードも電気自動車を担当する「チームエジソン」を設立し、今後5年間に電気自動車13モデルを出すことにした。
米国はガソリン代が安いためピックアップトラックなど排気量が大きい車の販売が多く、エコカーの販売は振るわなかった。2000年代にディーゼルエンジンが世界に普及した時期も米国だけは無風地帯だった。しかし米国の電気自動車市場は今後3年間、年平均65.5%の成長が予想されている。このためGMとフォードも電気自動車の開発に力を注いでいる。
ニューヨークタイムズ(NYT)はこうした動きについて「世界で最も多くのSUVとピックアップトラックを売るGMとフォードの変化は驚き」と評価した。
日本自動車業界のライバルであるトヨタとホンダは連合戦線を形成し、共同対応する姿だ。電気自動車の共同開発を通じてテスラやBYDなどを速やかに追撃すると同時に開発費用を抑えている。電気自動車は水素燃料電池自動車へ移る過渡期と判断し、現在は日本企業間の競争は自制している。90年代からPHEVを開発したトヨタはカムリ・カローラ・プリウスなどほとんどの主力モデルにPHEVモデルを出す一方、マツダ・デンソーなどと提携してEV開発に取り組んでいる。スズキ・スバルもここに参加することを検討している。ホンダはアコードなど主力モデルのPHEVモデル販売に力を注いでいる。2019年に「アーバンEV」を発売する計画だが、ドイツ3社と比較すると消極的な対応だ。
その代わりトヨタとホンダは北部カリフォルニアに水素ステーションを共同設置することを決めるなど、燃料電池自動車市場の拡大に向けた下絵を描いている。すでに南部カリフォルニアには20カ所の水素ステーションを設置した状態だ。世界で燃料電池自動車の商用モデルを発売した会社は現代自動車とともにこの2社だけだ。トヨタはすでに今年の経営計画で2050年から内燃機関車の販売を中断すると明らかにし、ホンダも燃料電池自動車を中心にエコカーの販売を増やす計画だ。
フィナンシャルタイムズ(FT)は「電気自動車分野を開拓したトヨタがEV市場で影響力を拡大できず、テスラなど新興企業に主導権を奪われた」とし「その代わりに一段階上のエコカーを誇る燃料電池自動車に集中し、電気自動車より10年遅いペースでインフラが構築されるだろう」と予想した。
ベンツは2022年までにすべてのモデルに電気動力モデルを出すという目標を設定した。ベンツC・E・Sクラスなど全セグメントに電気動力モデルを追加する計画だ。内燃機関とプラグインハイブリッド(PHEV)、電気自動車(EV)など多様なラインナップで消費者の選択を広めるということだ。ベンツはライバルのBMWに比べて電気自動車技術とラインナップで遅れを取り、多様な動力源で勝負するという戦略を立てている。特に欧州では電気自動車の充電スタンドが普及していないため、全面的なEV戦略よりも段階的に重心を移すのがよいと判断したとみられる。ガソリンの米国、ディーゼルの欧州、PHEV・EVの中国のように市場ごとに異なる戦略が可能だ。
BMWはドイツ3社のうち最初に電気自動車分野に参入しただけに新しいトレンドを主導する会社としてイメージを固めている。今回はニューi3・i3sなど9つの電気自動車モデルと1つの電気バイクモデルを展示した。2025年までに新たに25モデルを出す計画だ。BMWの5シリーズPHEVモデルの場合、来年初めから新技術の無線充電技術を適用することにした。電気自動車の進化を牽引することで市場の主導権を掌握するという狙いがある。
アウディは「ディーゼルゲート」事件の後、電気自動車の開発を急いでいる。2020年からアウディの電気自動車モデルを商用化する計画だ。「ディーゼルゲート」後、2011年に55.7%に達していた欧州のディーゼル車比率は昨年49.5%に落ちた。アウディは圧縮ガス利用技術も採用し、差別化を図っている。ガソリンの代わりに圧縮ガスを使用すれば二酸化炭素排出量を80%ほど減らすことができる。欧州基準で100キロ走行時の圧縮ガス消耗量は3.8キロで、費用は4ユーロ(約520円)と安い。
米国自動車業界のゼネラルモーターズ(GM)とフォードも一歩遅れて電気自動車開発に加わった。GMは来年末までに新しい電気自動車2モデルを、2023年までに20モデルの電気自動車を発売する計画だ。フォードも電気自動車を担当する「チームエジソン」を設立し、今後5年間に電気自動車13モデルを出すことにした。
米国はガソリン代が安いためピックアップトラックなど排気量が大きい車の販売が多く、エコカーの販売は振るわなかった。2000年代にディーゼルエンジンが世界に普及した時期も米国だけは無風地帯だった。しかし米国の電気自動車市場は今後3年間、年平均65.5%の成長が予想されている。このためGMとフォードも電気自動車の開発に力を注いでいる。
ニューヨークタイムズ(NYT)はこうした動きについて「世界で最も多くのSUVとピックアップトラックを売るGMとフォードの変化は驚き」と評価した。
日本自動車業界のライバルであるトヨタとホンダは連合戦線を形成し、共同対応する姿だ。電気自動車の共同開発を通じてテスラやBYDなどを速やかに追撃すると同時に開発費用を抑えている。電気自動車は水素燃料電池自動車へ移る過渡期と判断し、現在は日本企業間の競争は自制している。90年代からPHEVを開発したトヨタはカムリ・カローラ・プリウスなどほとんどの主力モデルにPHEVモデルを出す一方、マツダ・デンソーなどと提携してEV開発に取り組んでいる。スズキ・スバルもここに参加することを検討している。ホンダはアコードなど主力モデルのPHEVモデル販売に力を注いでいる。2019年に「アーバンEV」を発売する計画だが、ドイツ3社と比較すると消極的な対応だ。
その代わりトヨタとホンダは北部カリフォルニアに水素ステーションを共同設置することを決めるなど、燃料電池自動車市場の拡大に向けた下絵を描いている。すでに南部カリフォルニアには20カ所の水素ステーションを設置した状態だ。世界で燃料電池自動車の商用モデルを発売した会社は現代自動車とともにこの2社だけだ。トヨタはすでに今年の経営計画で2050年から内燃機関車の販売を中断すると明らかにし、ホンダも燃料電池自動車を中心にエコカーの販売を増やす計画だ。
フィナンシャルタイムズ(FT)は「電気自動車分野を開拓したトヨタがEV市場で影響力を拡大できず、テスラなど新興企業に主導権を奪われた」とし「その代わりに一段階上のエコカーを誇る燃料電池自動車に集中し、電気自動車より10年遅いペースでインフラが構築されるだろう」と予想した。
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