2018平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)を控えた韓国フィギュアスケートに重圧がかかっている。
より高くより多く跳ぶために競争する選手、美しい音楽、華麗な衣装が交わって銀盤上の芸術と呼ばれるフィギュアスケートは、アイスホッケーとともに冬季五輪の屈指の人気種目だ。今回の平昌冬季五輪でも最も注目される種目の一つとなっている。
入場券販売現況を見ても他の種目と比べて圧倒的に関心が高い。1次販売分は完売し、2次オンライン販売でも初日に1988枚が売れるなど最も人気があった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領(64)も前売り初日にインターネットでフィギュアスケートの入場券2枚を購入し、話題になった。
◆平昌五輪で韓国選手を見ることはできるのか
人気が高ければ高いほど負担も大きい。国内で開かれる平昌冬季五輪で韓国選手が表彰台に立つ姿どころか、競技に出場する姿さえ見られない可能性もあるからだ。開催国の自動出場権が2014ソチ冬季五輪後に廃止された。
国際スケート競技連盟(ISU)は2012年の総会で五輪開催国自動出場権制度を廃止した。以前まで開催国に与えられた自動出場権がなくなり、韓国は自力で出場権を獲得しなければいけない状況を迎えた。平昌冬季五輪フィギュアスケートでは男女シングルがそれぞれ30枚、アイスダンス24枚、ペア20枚の出場権があるが、1次配分は今年4月の2017ISU世界選手権大会を通じて男女シングル各24枚、アイスダンス19枚、ペア16枚の国別クオータが決まった。
このうち現在韓国が保有する出場権はわずか2枚。チェ・ダビン(17、スリ高)が2017ISUフィギュアスケート世界選手権大会で119.11点を獲得して10位に入り、女子シングルに2枚の出場権をもたらした。しかし男子シングルとペア、アイスダンスの場合、まだ出場権が1枚もない。男子シングルとペア、アイスダンスとも女子シングルに比べて相対的に国際競争力が落ちる点を考慮すると、国内で開かれる平昌冬季五輪で韓国選手の姿を見ることができないケースも十分に考えられる。
もちろんまだチャンスはある。28日(日本時間)から30日まで独オーベルストドルフで開催される2017ISUネーベルホルン杯が最後の機会だ。ネーベルホルン杯には平昌冬季五輪出場権がない国の選手を対象に男女シングル各6枚、アイスダンス5枚、ペア4枚の出場権がかかっている。男子シングルのイ・ジュンヒョン(21、檀国大)、ペアのキム・スヨン(16、ノンヒョン高)-キム・ヒョンテ(20、明知大)組、アイスダンスのミン・ユラ(22)-アレクサンダー・ガメリン(24)組がこの大会に出場して五輪出場を狙う予定だ。
最も期待されている選手は男子シングルのイ・ジュンヒョン。もしイ・ジュンヒョンが今大会で出場権を獲得する場合、男子シングルでは2002年ソルトレークシティ冬季五輪当時のイ・ギュヒョン(37)以来16年ぶりに五輪舞台に立つ選手となる。しかしネーベルホルン杯に出場する27人の男子シングル選手のうちイ・ジュンヒョンよりISU公認最高点が高い選手は8人にのぼり、出場権の獲得は容易でないと予想される。ペアとアイスダンスも厳しい挑戦が待っている。
◆キム・ヨナの後継者は?
キム・ヨナ(27)の引退後に初めて開かれる冬季五輪という点は韓国フィギュアスケートにもう一つの負担要素だ。
フィギュアスケート人気の裏には引退した「フィギュア女王」の存在感がある。2010バンクーバー冬季五輪女子シングルの金メダルでフィギュアの歴史を新たに刻んだキム・ヨナは、韓国に「フィギュアブーム」を起こした記念碑的な人物だ。世界トップに君臨する「フィギュア女王」の姿を見てフィギュアファンになった人も多いだけに韓国フィギュア人気の8割はキム・ヨナが作ったといっても過言でない。
キム・ヨナが銀盤を離れた後、彼女の実力、そして人気に匹敵する「フィギュアスター」は登場していない。「キム・ヨナ・キッズ」は多かったが、圧倒的な印象を残した選手はいない。いつのまにか韓国女子シングルの「ベテラン」になったパク・ソヨン(20、檀国大)、「フィギュア神童」ユ・ヨン(13、クァチョン中)が注目を受けた選手だ。平昌を控えて「キム・ヨナ復帰説」の噂が出るほど韓国フィギュアスターの不在が深刻な状況だ。
空白が大きいだけに平昌冬季五輪は次世代フィギュアスターを夢見る選手には注目を浴びるチャンスの場でもある。現在最も目を引く選手は男子シングルのチャ・ジュンファン(16、フィムン高)だ。昨年12月のISUジュニアグランプリファイナルで韓国男子選手では初めて銅メダルを獲得し、可能性を見せた。
特に韓国の男子シングル選手ではあまり見られない4回転ジャンプを武器に世界的な競争力を高めることに集中している。チャ・ジュンファンを指導するブライアン・オーサー・コーチ(56)は今年初め「現在の発展ペースを維持すればチャ・ジュンファンは平昌でメダルを獲得する可能性もある」と評価した。もちろんまだ幼いためチャ・ジュンファンが平昌で表彰台に立つのは難しい。しかし国内でファンに印象深い演技を見せれば、キム・ヨナに続くもう一人のフィギュアスターに成長する可能性もある。
女子シングルでは韓国フィギュアスケート史上初めて札幌冬季アジア競技大会で金メダルを獲得したチェ・ダビンに視線が向かう。ISU世界選手権大会10位で五輪出場権2枚を韓国にもたらしたチェ・ダビンは、キム・ヨナ以来初めてISU公認大会で190点を超えるなど着実に「先輩」の道を追っている。
より高くより多く跳ぶために競争する選手、美しい音楽、華麗な衣装が交わって銀盤上の芸術と呼ばれるフィギュアスケートは、アイスホッケーとともに冬季五輪の屈指の人気種目だ。今回の平昌冬季五輪でも最も注目される種目の一つとなっている。
入場券販売現況を見ても他の種目と比べて圧倒的に関心が高い。1次販売分は完売し、2次オンライン販売でも初日に1988枚が売れるなど最も人気があった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領(64)も前売り初日にインターネットでフィギュアスケートの入場券2枚を購入し、話題になった。
◆平昌五輪で韓国選手を見ることはできるのか
人気が高ければ高いほど負担も大きい。国内で開かれる平昌冬季五輪で韓国選手が表彰台に立つ姿どころか、競技に出場する姿さえ見られない可能性もあるからだ。開催国の自動出場権が2014ソチ冬季五輪後に廃止された。
国際スケート競技連盟(ISU)は2012年の総会で五輪開催国自動出場権制度を廃止した。以前まで開催国に与えられた自動出場権がなくなり、韓国は自力で出場権を獲得しなければいけない状況を迎えた。平昌冬季五輪フィギュアスケートでは男女シングルがそれぞれ30枚、アイスダンス24枚、ペア20枚の出場権があるが、1次配分は今年4月の2017ISU世界選手権大会を通じて男女シングル各24枚、アイスダンス19枚、ペア16枚の国別クオータが決まった。
このうち現在韓国が保有する出場権はわずか2枚。チェ・ダビン(17、スリ高)が2017ISUフィギュアスケート世界選手権大会で119.11点を獲得して10位に入り、女子シングルに2枚の出場権をもたらした。しかし男子シングルとペア、アイスダンスの場合、まだ出場権が1枚もない。男子シングルとペア、アイスダンスとも女子シングルに比べて相対的に国際競争力が落ちる点を考慮すると、国内で開かれる平昌冬季五輪で韓国選手の姿を見ることができないケースも十分に考えられる。
もちろんまだチャンスはある。28日(日本時間)から30日まで独オーベルストドルフで開催される2017ISUネーベルホルン杯が最後の機会だ。ネーベルホルン杯には平昌冬季五輪出場権がない国の選手を対象に男女シングル各6枚、アイスダンス5枚、ペア4枚の出場権がかかっている。男子シングルのイ・ジュンヒョン(21、檀国大)、ペアのキム・スヨン(16、ノンヒョン高)-キム・ヒョンテ(20、明知大)組、アイスダンスのミン・ユラ(22)-アレクサンダー・ガメリン(24)組がこの大会に出場して五輪出場を狙う予定だ。
最も期待されている選手は男子シングルのイ・ジュンヒョン。もしイ・ジュンヒョンが今大会で出場権を獲得する場合、男子シングルでは2002年ソルトレークシティ冬季五輪当時のイ・ギュヒョン(37)以来16年ぶりに五輪舞台に立つ選手となる。しかしネーベルホルン杯に出場する27人の男子シングル選手のうちイ・ジュンヒョンよりISU公認最高点が高い選手は8人にのぼり、出場権の獲得は容易でないと予想される。ペアとアイスダンスも厳しい挑戦が待っている。
◆キム・ヨナの後継者は?
キム・ヨナ(27)の引退後に初めて開かれる冬季五輪という点は韓国フィギュアスケートにもう一つの負担要素だ。
フィギュアスケート人気の裏には引退した「フィギュア女王」の存在感がある。2010バンクーバー冬季五輪女子シングルの金メダルでフィギュアの歴史を新たに刻んだキム・ヨナは、韓国に「フィギュアブーム」を起こした記念碑的な人物だ。世界トップに君臨する「フィギュア女王」の姿を見てフィギュアファンになった人も多いだけに韓国フィギュア人気の8割はキム・ヨナが作ったといっても過言でない。
キム・ヨナが銀盤を離れた後、彼女の実力、そして人気に匹敵する「フィギュアスター」は登場していない。「キム・ヨナ・キッズ」は多かったが、圧倒的な印象を残した選手はいない。いつのまにか韓国女子シングルの「ベテラン」になったパク・ソヨン(20、檀国大)、「フィギュア神童」ユ・ヨン(13、クァチョン中)が注目を受けた選手だ。平昌を控えて「キム・ヨナ復帰説」の噂が出るほど韓国フィギュアスターの不在が深刻な状況だ。
空白が大きいだけに平昌冬季五輪は次世代フィギュアスターを夢見る選手には注目を浴びるチャンスの場でもある。現在最も目を引く選手は男子シングルのチャ・ジュンファン(16、フィムン高)だ。昨年12月のISUジュニアグランプリファイナルで韓国男子選手では初めて銅メダルを獲得し、可能性を見せた。
特に韓国の男子シングル選手ではあまり見られない4回転ジャンプを武器に世界的な競争力を高めることに集中している。チャ・ジュンファンを指導するブライアン・オーサー・コーチ(56)は今年初め「現在の発展ペースを維持すればチャ・ジュンファンは平昌でメダルを獲得する可能性もある」と評価した。もちろんまだ幼いためチャ・ジュンファンが平昌で表彰台に立つのは難しい。しかし国内でファンに印象深い演技を見せれば、キム・ヨナに続くもう一人のフィギュアスターに成長する可能性もある。
女子シングルでは韓国フィギュアスケート史上初めて札幌冬季アジア競技大会で金メダルを獲得したチェ・ダビンに視線が向かう。ISU世界選手権大会10位で五輪出場権2枚を韓国にもたらしたチェ・ダビンは、キム・ヨナ以来初めてISU公認大会で190点を超えるなど着実に「先輩」の道を追っている。
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