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競争力が弱まる韓国企業を襲う三重苦(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最近韓国企業が直面している「多重ショック」が一気に弾ける場合、企業が負担しなければならない金額は最大106兆3660億ウォン(約10兆5221億円)に達すると分析された。

主要経済団体と研究院が中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復にともなう経済損失規模(22兆4000億ウォン、KDB産業銀行)、通常賃金訴訟を進行中の115社の企業が追加で負担しなければならない最大金額(38兆5509億ウォン、経総)など7種類の経済衝撃にともなう被害金額を合わせた数値だ。昨年コスピ、コスダック、コネックス上場企業と金融企業が稼いだ全純利益102兆4323億ウォン(税引き前連結基準)より多い。

財界では世界市場での競争激化により産業競争力は弱まっている状況で韓国政府が各種負担を企業に押し付けているという指摘が出ている。主要企業が「雇用安定」「賃金引き上げ」「投資増大」という三重苦(トリレンマ)に苦しめられているのが代表的だ。


◆競争力を食いつぶす人件費負担=家電・自動車・造船など韓国の主要製造業は世界市場での支配力はますます下落している。大型液晶パネル(LCD)市場で10年近く1位だった韓国は今年初めてシェア(28.8%)が中国(35.7%)、台湾(29.8%)に抜かれた。2015年まで世界「ビッグ5」だった韓国の自動車産業は今年インドに押され、メキシコにも追い越される直前だ。造船業も似ている。クラークソンリサーチによると6~7月の月間受注量1位は中国だった。

主要原因のひとつは人件費負担だ。スイスのユニオンバンクによると、韓国の労働市場の柔軟性は139カ国中83位で、米国(4位)、日本(21位)、ドイツ(28位)など先進国だけでなく、中国(37位)よりも順位が低い。だが今年は人件費を押し上げ労働柔軟性を悪化させることばかりが起きた。来年の最低賃金(7530ウォン)を今年より16.4%上げ16兆2151億ウォンの人件費が増えた(中小企業中央会)。法定労働時間週68時間から52時間に短縮すれば年間12兆3000億ウォンの費用が追加でかかる(韓国経済研究院)。

ソウル大学経営学科のキム・ビョンド教授は、「最低賃金・労働時間・通常賃金など現在の政府政策は所得を分配するということではなく企業活動自体を萎縮させる行為。長所と短所が共存する問題なのに、副作用を考慮しないで労働側に政策を押しつける状況だ」と指摘した。



競争力が弱まる韓国企業を襲う三重苦(2)

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