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労働改革を加速する先進国…韓国は一歩も踏み出せず

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

マクロン仏大統領

フランスのフィリップ首相は13日(現地時間)、「フランス国民が国を改造して行動することを要求した。国民はフランスが健康でないという事実を理解している」と述べた。ペニコ労働相もこの日、「退かない」と強調した。首相と閣僚が同じ日に放送に出演して強い語調で話す国政メッセージは「労働改革」だ。労働改革に反対して12日にゼネストに入った労働組合に正面突破を宣言したのだ。韓国労働市場の構造改革作業が止まっている間、先進国は労働改革の第2ラウンドに突入した。第4次産業革命のような市場の変化に対応し、国家生存レベルで進行中だ。

マクロン大統領は執権後すぐに労働改革に着手した。執権前に断行されたエル・コムリ法などの後続改革措置だ。2015年末に発効したエル・コムリ法に基づき、フランスの企業は規模別に一定期間連続で売上高や純益が減少すれば解雇することが可能になった。マクロン政権はさらに労組の権限を縮小する内容の労働改革案を出した。硬直した労働規制と正規職員の過保護が経済活力を落とすという判断からだ。

マクロン政権は50人以下の中小企業は労組でなく労働者代表との労働条件交渉を可能にした。20人以下の事業場は個別労働者とも交渉できる。組織率が10%にすぎない労組が交渉力を独占し、すべての事業場に賃金と団体交渉の結果を適用していることに対する制御装置だ。公務員を1万2000人に削減する案も推進する。また法定労働時間(週35時間)を労働者と協議して延長することを可能にする方針だ。企業が負担する雇用税と法人税の引き下げ案も出した。ペニコ労働相は「新しい労働法が施行すれば、9.5%にのぼる高い失業率を引き下げるのに役立つだろう」と述べた。


第2労組の労働総同盟(CGT)は12日、ゼネストで抵抗した。しかし第1労組の民主労働総同盟(CFDT)と第3労組の労働者の力(FO)は参加しなかった。国民の半分以上が労働改革に賛成している。マクロン政権は来月、新労働法を発効する予定だ。

ドイツは2015年から「労働4.0」という名の改革措置に着手した。ハルツ改革で経済を立て直したドイツが第4次産業革命に向けて追加の改革に入ったのだ。ロボット使用拡大による雇用減少に対応して生産性の向上に傍点を打っている。デジタル市場への労働者の適応力を高めるための教育システム改革に動き始めた。核心人材を誘致するため、世界市場で通用する、競争力のある賃金体系に関する研究も進行中だ。柔軟な労働時間の運用を強化する案と休息時間の保障、労働者の心理的ケアなどの措置も出した。シーメンスなど一部の企業はこうした内容の改革措置を労使の合意ですでに適用している。

カナダのオンタリオ州は労働基準法の改正を急いでいる。この法は2000年に改正した。わずか17年で現市場状況に合わなくなったと判断したのだ。労働時間の拡大または柔軟な運用を可能にし、低賃金労働者は保護し、正規職員の待遇は凍結するという内容だ。2013年に派遣・期間制労働者雇用期間を5年に増やすなどの改革措置を断行した日本も後続改革に着手した。海外人材誘致案を講じるほか、時間外勤務は月最大100時間に制限するなど労働時間の短縮を進める。その代わりテレワーク(遠隔勤務、在宅勤務など)のような柔軟勤務を拡大する方針だ。トヨタ自動車は在宅勤務システムを全面導入して施行中だ。このほか2012年に労働改革を行ったスペインは解雇者金銭補償の拡大などの内容を盛り込んだ第2労働市場構造改革のために政労使が交渉をするなど、先進各国は第2ラウンド労働改革に取り組んでいる。

チョ・ジュンモ成均館大経済学科教授は「先進国の2次労働改革は柔軟性が不安定性につながらず、保護が硬直性に傾かないよう焦点を合わせている」とし「このような作業は世界市場で国の実力につながるだろう」と述べた。また「韓国はまだ労働改革に着手できていない。時期を逃せば政策効果を失い、結局は国の競争力が低下する」と話した。



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