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韓国、昨年10月に「戦術核配備」を米国に要請

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国政府が昨年、米国の戦術核兵器を韓国に再配備する案を米国側に要請したと、元当局者が10日明らかにした。

韓米軍事外交業務を担当していたこの当局者は「昨年10月初めに米国を訪問した当時の趙太庸(チョ・テヨン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室第1次長が米国家安全保障会議(NSC)補佐官(当時のアジア担当はダニエル・クリテンブリンク氏)に戦術核再配備を要請した」とし「しかし当時、オバマ政権の補佐官は『核なき世界』基調で趙次長の要請を断った」と伝えた。趙前次長は昨年10月4-7日に訪米した。趙前次長は中央日報の電話要請に「今はメディアと接触せずに過ごしている」という立場を伝えてきた。

米国が受け入れなかったとはいえ、趙前次長が非公開で戦術核の再配備を要請したという事実は、韓米両国が水面下では韓半島の核封印を解除する議論をすでに議題化したことを意味する。在韓米軍が保有する戦術核は盧泰愚(ノ・テウ)政権当時の1991年12月に韓国から完全撤収した。核封印が解除されて戦術核が再配備される場合、米本土と北大西洋条約機構(NATO)5加盟国の6カ所の空軍基地にある米軍のB61核爆弾などが在韓米軍烏山(オサン)基地などに配備される可能性がある。


朴槿恵(パク・クネ)政権当時に安保室で勤務した関係者は、両国間の戦術核再配備を前提にした「NATO式核共有モデル」の検討もあったと明らかにした。NATO式核共有とは▼米国の戦術核弾頭をドイツ・イタリア・ベルギー・オランダ・トルコなどNATO加盟5カ国の空軍基地に配備・運用し▼有事の際NATO加盟国が戦術核使用を共同議決するシステムをいう。

元軍関係者は「韓米国防部2015-16年、両国拡張抑止委員会を通じてNATO式戦術核共有システムについて多くの議論をしてきた」と伝えた。拡張抑止委は米国の核の傘(戦略核兵器)を含む戦術核、精密打撃武器などの使用を検討する韓米会議体制。

米国のNBCとポリティコは、トランプ政権が韓国内の戦術核再配備および韓日の核武装容認を検討していると、ホワイトハウス・国防部の関係者を引用して報道した。NBCは8日(現地時間)、「多くの人々が可能性はないとみている」という前提を付けたが、「韓国の要請がある場合は排除しない」と伝えた。パク・ビョングァン国家安保戦略研究所北東アジア研究室長は「米国が韓国の核武装を容認するのは容易でないが、戦術核の再配備は不可能でない」とし「米国が核封印解除カードを出すのは中国を動かそうという狙いかもしれない」と述べた。

カギは文在寅(ムン・ジェイン)政権が核封印解除の議論を公式化するかどうかだ。宋永武(ソン・ヨンム)国防部長官は北朝鮮の6回目の核実験の翌日(4日)、国会国防委員会で「戦術核配備を検討する用意がある」と明らかにしたが、青瓦台は「検討したことはない」と否認した。



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