北朝鮮高位層の脱北女性が中国で行方不明になり、脱北者の間では、最近北朝鮮に再入国したイム・ジヒョン氏のように北朝鮮宣伝メディアに出てくるのではないかという噂が広まっている。

２日の朝鮮日報によると、脱北女性Ａ（６０）は７月に中国に出国した後、行方不明になり、警察が捜査に入った。警察はＡが北朝鮮に再入国するために韓国を出国したとみている。２０１５年にＡが北朝鮮再入国のため中国に行こうとしたところ警察に捕まり、執行猶予２年を言い渡された前歴があるからだ。

脱北者の間では、Ａはすでに北朝鮮入りし、イム・ジヒョン氏のように北朝鮮宣伝サイト「わが民族同士」に出るという噂が広まっているという。Ａは家族に労働党幹部や人民軍将校がいるほど北朝鮮でエリート階層に属していた。


Ａと一人娘は医師だった。しかしＡの妹の家族がキリスト教礼拝に参加したという理由で政治犯収容所に送られ生死を確認できなくなった後、Ａは生命の危機を感じて北朝鮮を離れたという。

江原道春川（チュンチョン）に定着したＡは地域の人たちとの交流も少なく、韓国の脱北者団体にも加入せず、韓国での生活に適応していなかったと伝えられた。

脱北後に北朝鮮に残っている一人娘を心配して北朝鮮に戻る意向を示唆したことがあったというＡは７月、執行猶予期間が終わると旅券の再発給を受けて中国に渡り、その後、音沙汰がないという。