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単価引き下を求める中国合弁会社…北京現代車の協力会社が倒産危機

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
現代自動車の中国工場に部品を納品している会社の社長J氏はこの春から代金を受けていない。こうした中で先週、青天の霹靂のような連絡を受けた。「納品代金の支払いが年末まで円滑にいかないようだから自主的に対策を出してほしい」という内容だった。J氏は「もう1カ月を持ちこたえる余力もない。10年以上にわたり現代車と取引してきたが、事業を整理するべきか深刻に悩んでいる」と語った。

現代車中国法人の協力会社はすべて事情が似ている。現代と直接取引する1次協力会社だけでも200社を超え、2・3次ベンダーや物流など関連分野まで合わせると協力会社は約4000社にのぼる。中小企業が大半の協力会社が平均3.5カ月間(現代車側集計)の納品代金を受けられず、連鎖倒産の危機を迎えている。このうちの一社、イナージー社(中国名・北京英瑞杰)が先週、プラスチック燃料タンクなどの部品の納品を拒否し、現代車工場4カ所が「オールストップ」する事態が発生するなど危機が現実になっている。

現代車は30日、北京現代工場4カ所が稼働を再開したと明らかにした。しかし2万個の部品のうちボルト1個でも抜ければ生産ライン全体が停止するしかないため、工場稼働中断事態がいつ再発するか分からない状況だ。


「現代車危機」の1次的原因は販売不振だ。このため現代車は今年の販売目標を当初の125万台から80万台に下方修正し、工場の稼働を大幅に減らしている。3交代・24時間体制だったラインが今では1交代・8時間だけ稼働している。さらに職員は生産ラインに配置される時間より、教育や作業場清掃で過ごす時間の方が多いという。ある関係者は「残業手当を受けることができず実質収入が減った職員の中には、夜間の代行運転などアルバイトをする人もいる」と話した。実際、北京平谷地域の部品協力会社10社では5月、職員が賃金維持を主張してストライキを行ったという。

現代側は販売台数が半減した理由を高高度防衛ミサイル(THAAD)配備による反韓感情のためだと説明する。しかし違う見方もある。THAADがきっかけになったが、より根本的な原因は現代車の戦略的判断の問題から見つけるべきということだ。たとえTHAAD問題が解決しても現代車の販売台数は回復しないという予想も出ている。

もう一つの懸念は北京現代の意思決定をめぐる構造的な問題だ。北京現代は韓国の現代自動車と中国国有企業の北京汽車が折半出資で設立した現地法人だ。生産は現代が、財務・販売は北京汽車が担当する構造だ。

内部事情をよく知る業界関係者は「自動車の販売が半減すれば納品代金を半分だけでも支払うのが常識的だが、そうしない」とし「財務権限を持つ北京汽車が利益確保を主張し、納品代金の支払いをずっと延ばしているため」と伝えた。

中央日報が入手した資料によると、現代車と北京汽車は先月19日と31日、ソウルと北京を行き来しながら2回、北京現代取締役会を開いた。ここで中国側の合弁会社の北京汽車は今年の目標利益である55億元(約825億円)を達成するためには協力会社の材料費を25%削減すべきだいと要求した。現代車は「協力会社の負担が重く、現実的に不可能」とし、受け入れなかった。納品単価を抑えてきた中、ここから25%引き下げれば協力会社は利益をほとんど出せないという理由だった。業界関係者は「利益金の配当をめぐる交渉が決裂し、北京汽車が納品代金を支払ずにいる」とし「販売急減による収益減少を(協力会社の)コスト削減で補充し、当初設定した配当金を受けるべきという要求は質が悪い」と語った。



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