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THAADと米中対立で崩れた信頼…「国益最優先」の声高まる(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
「大韓民国政府と中華人民共和国政府は両国間の修交が韓半島(朝鮮半島)情勢の緩和と安定、そしてアジアの平和と安定に寄与すると確信する」

1992年8月24日、韓中修交共同声明第4項にはこのように記されている。修交の主な目的の一つとして韓半島(朝鮮半島)の安定に重点を置いた。両国はそれ以来、共同声明の相互互恵の精神に沿って修交25年間経済的分業関係に基づき、交易量33倍、民間交流120倍増加など量的成長を成し遂げた。

韓中自由貿易協定(FTA)を通じて経済交流の規模も飛躍的に増やしていった。


交易と人的交流の拡大が光であれば、圧縮成長の影もある。中国国力の急激な上昇とこれによる米国の再均衡戦略など対中牽制が本格化することで北東アジアの国際環境が急変した。だが、韓中両国は揺れ動く国際情勢の変化に積極的に対応できるような信頼関係までは構築することができなかった。そのような状況で、両国関係は昨年7月、韓米両国の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の配備決定で節目を迎えた。中国は自国に進出した韓国企業の活動を制限し、韓国の文化コンテンツに対する投資プロジェクトを全面中断させるなど、強い報復に出た。北朝鮮の核・ミサイルの高度化で米朝間緊張が高まり、韓半島を取り巻く情勢もより一層不安定だった。この過程で域内緊張を緩衝するための韓中両国の連携と協力はなかなか糸口を見出すことができなかった。

今年も韓米合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」(UFG)を前後に急激に高まっていた緊張局面がしばらく安定するかと思いきや、26日明け方に北朝鮮が短距離ミサイル3発を東海(トンヘ、日本名・日本海)上に発射し再び波紋を呼んでいる。このように韓中関係は北朝鮮の挑発という変数により揺れ動く構造的制約を大きく受けているのが厳然な現実だ。

特に、北朝鮮の核・ミサイル挑発にともなうTHAAD配備以降、韓中関係が厳しく問われているという分析だ。中国がTHAAD配備の撤回を強く求め、韓中修交の基本精神が大きく揺れたという指摘も出ている。湖西(ホソ)大学のチョン・ガリム教授は「中国はTHAADを北朝鮮問題によってもたらされた安保需要の一つと見なさず、米中間戦略競争とけん制の枠組みでアプローチしているため、韓国政府に『THAADか、中国か、』という二者択一だけを強要することになった」とし「これを受け、域内安定板の役割を果たすものと期待されていた韓中修交の軸が大きく傷ついた」と分析した。

このように冷え切った両国関係の現実を反映するかのように、中国は今年の修交25周年記念行事の格と規模を大きく縮小した。5年前の修交20周年行事は中国人民大会堂で両側が共同主催した。当時の習近平国家副主席が国務委員(副首相級)を大勢率いて主賓として参加したことに比べると、地位面でも大きく縮小されたという評価だ。中国側行事と韓国側行事いずれも中国は実権のない科学界要人を派遣した。



THAADと米中対立で崩れた信頼…「国益最優先」の声高まる(2)

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