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【社説】成功的な韓米合同演習で北朝鮮の核解決の原肥にしなくては

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
一触即発の北朝鮮核危機の中で韓米合同演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)演習がきのうから31日まで実施される。毎年開かれるUFGだが今年の訓練は激烈な議論に巻き込まれなければならなかった。韓国はもちろん、中国と米国でも合同演習中断または縮小論が出てきたためだ。

北朝鮮の核開発と合同演習同時中断を要求した中国国営メディア「環球時報」が数日前に「UFGは北朝鮮を刺激する恐れがあるため止めなければならない」と主張したのは目新しいことではない。進歩団体がきのうソウルの光化門(クァンファムン)広場と青瓦台(チョンワデ、大統領府)前でUFG中断を要求してデモを行ったのも同じだ。

だが米主流メディアから合同演習中断と在韓米軍撤収の主張が出てきたというのは次元が異なる。ニューヨークタイムズは「合同演習中断は対北朝鮮交渉カードになれる」と、ワシントンポストは「北朝鮮の核解決のため米朝間の平和協定締結が対案になりえる」と報道した。


だが韓米同盟は韓国戦争(朝鮮戦争)でともに血を流して築かれた関係だ。韓米合同演習は両国間の血盟の象徴であり精髄と変わらない。このためこうした重要な訓練を中断しろというのは話にならない。ハリス米太平洋軍司令官とハイトン戦略司令官が電撃訪韓したのも米国がUFGの重要性を実感したためだろう。文在寅(ムン・ジェイン)大統領がきのうの閣議で「乙支訓練は防御的性格の定例訓練で、韓半島で軍事的緊張を高めさせる意図はまったくない」と釘を刺したのもやはり韓国社会の常識と一致する。

今年の訓練規模は昨年と同水準という国防部の発表とは違い、米軍側の参加兵力が7500人減ったことは注視すべき部分だ。チキンゲームへと突き進む米朝間の緊張が「米国の行動をもう少し見守る」という金正恩(キム・ジョンウン)の後退によりやや和らぎ、対話局面を作ろうとする米国側の布石になりえるためだ。だが一部で「コリアパッシング」ではないかとの懸念もあるだけに、水も漏らさぬ韓米共助を通じ不必要な不安感は洗い落とさなければならない。

もちろんわれわれも韓米合同演習を永久的な神聖不可侵の事案と考えてはいない。北朝鮮が完全で不可逆的に核兵器とミサイルを廃棄するならば縮小や中断を考えることもできるカードだ。平和統一のためには果敢で柔軟な思考が必要という判断からだ。

だが北朝鮮の脅威を目の前にして合同演習の中断や在韓米軍撤収を主張するのは危険なことこの上ない。トランプ政権のバノン首席戦略官が「中国が北朝鮮の核・ミサイル開発を凍結させれば在韓米軍撤収交渉を考慮できる」というインタビューをした直後に電撃更迭されたのを見てもどれだけ鋭敏な事案なのか知ることができる。いまは北朝鮮を交渉の場に引き出すため最大限の圧迫が必要な時だ。北朝鮮がUFGのたびに奇襲挑発するスタイルを見せてきた点も忘れてはならない。北朝鮮の挑発の意志を折るためにも成功裏にUFGを進めるのが何より重要だ。



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