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初夏、中国から韓国に飛来した粒子状物質

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨年5月17~22日、ソウルのオリンピック公園では粒子状物質(PM2.5、直径2.5マイクロメートル以下の微粒子。1マイクロメートル=1000分の1ミリメートル)濃度が70マイクログラム(1マイクログラム=100万分の1グラム)まで上昇した。韓国の年間環境基準である25マイクログラムの3倍ほどに迫った。春に比べると低いが初夏としては汚染度が高かった。

米航空宇宙局(NASA)が参加して韓国と米国の専門家らが調査した結果、当時首都圏の粒子状物質汚染の60%ほどが中国発であることがわかった。韓国国内では粒子状物質による汚染のうち中国発の割合が年平均で30~50%、汚染が激しい時は60~80%に達すると分析してきたが、これと合致する結果だ。

環境部と国立環境科学院は19日、ソウルの韓国プレスセンターでNASAと合同で実施した「韓米協力国内大気質共同調査(KORUS-AQ)」の結果を発表した。調査は昨年5月2日から6月12日に行われた。当時調査にはNASAのDC-8航空機が動員され、内外80機関から科学者580人が参加した。


この日の説明会にはベリー・ラッパーNASA本部プログラムマネジャーとジム・クロフォードNASA責任研究員ら米国側研究陣も参加した。

この日の発表によると、昨年5月2日~6月12日に首都圏の粒子状物質(PM2.5)汚染は国内要因が52%、国外要因が48%であることが明らかになった。

国外要因を細部地域別に見ると、中国内陸から飛来したものが34%、北朝鮮が9%、中国東北部地域と日本、西海(黄海)などが5%を占めた。粒子状物質のうち硫黄酸化物は70%以上が、窒素酸化物とアンモニアは30%以上が中国から飛来したものだった。

調査期間中でも粒子状物質が激しかった5月17~22日に範囲を狭めると中国内陸の影響が60%ほどを占めた。

だがこの日の発表では調査期間中に国内影響だけでも粒子状物質(PM2.5)濃度が世界保健機関(WHO)の1日平均勧告基準である1立方メートル当たり25マイクログラムを超過する事例があることが明らかになった。発表者は「粒子状物質の排出を減らすための多様な国内対策が必要だ」と強調した。

この調査ではソウルなど首都圏地域でオゾン汚染状況が深刻であることが確認された。研究に参加した韓国外国語大学環境学科のイ・ガンウン教授は、「指標はもちろん、高い高度でもオゾン濃度が大気環境基準である60ppb(ppb=10億分の1)以上上昇した事例が観測された。粒子状物質だけでなくオゾン汚染を減らすために揮発性有機化合物と窒素酸化物の排出を減らさなければならない」と指摘した。

研究チームはこの日の説明会で、「観測期間にオゾン濃度が高く維持されたのは国内排出が影響を及ぼしたためだが、東アジアのオゾン背景濃度が高く現れたことも状況をさらに悪化させた」と指摘した。

また、西海岸の石炭火力発電所から排出される窒素酸化物と二酸化硫黄(SO2)などの大気汚染物質が首都圏南部地域に多くの影響を与えており、ソウルは相対的に影響が少なかったことが明らかになった。

今回の調査の結果、国内窒素酸化物と揮発性有機化合物は国家大気汚染排出量(CAPSS)統計資料よりさらに多く排出されているものと評価され追加調査が必要と指摘された。

NASAのクロフォード責任研究員はこの日、「韓国以外の汚染源の影響は季節により変動が激しいので追加研究が必要だ。韓国は今後排出量統計を正確に作成し大気質モデリングの正確度を高めなければならない」と忠告した。



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