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【時視各角】ドイツでも解決しなかったTHAAD(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれたドイツは新自由主義反対デモで催涙弾、火炎瓶、放水砲が乱舞した。ドイツ最大部数の日刊紙『南ドイツ新聞』と時事雑誌『シュピーゲル』のオンラインニュースには「地獄へようこそ(Welcom to hell)」と書かれたカードを持って警察と激しく衝突するデモ隊の姿が毎日ヘッドラインに登場した。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領はトランプ米大統領の次にドイツ人の関心を集めた。メディアは「文大統領、北朝鮮の崩壊を望まない」という新ベルリン宣言を大きく報道した。文大統領の訪米当時、米メディアがほとんど無関心または対北朝鮮対話主張に背を向けたのとは対照的だった。

照明を背にして今朝帰国した文大統領には時間計算書が待っている。米国議会に約束した高高度防衛ミサイル(THAAD)配備約束と中国の習近平国家主席に提示したTHAAD取り消し条件を同時に満たす時間があまり残っていないからだ。文大統領はワシントンの議会指導者に「THAADを覆す意思を持って環境影響評価をするのではという疑いは捨ててほしい。配備手続きが遅れると心配をする必要はない」(6月29日)と約束した。


ベルリンでは習近平主席に「THAADは北の核・ミサイル挑発によるものだ。環境影響評価で時間を確保し、その期間に解決方法を見つければ解決する可能性がある」と違う言葉を述べた(7月6日)。文大統領は環境影響評価について米議員には「民主的・手続き的な正当性が必要だ」と伝え、習主席には「北核解決方法を探すための時間稼ぎ用」と説明した。米国には環境影響評価が遅れる心配はしなくてもよいと述べたが、習近平主席には北核解決方法を探すのに時間がかかれば遅れるしかないことを暗示したのだ。米国の立場では誠意を疑うしかない。

また文大統領は習主席に「北核問題が解決すればTHAAD配備は自ずと取り消しになる」という趣旨で答えた。米国独立記念日の前夜に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を飛ばし、米国との対立を浮き彫りにする北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長だ。その金正恩委員長が韓国の対話要請を受け入れて核活動を中断すると信じる中国人は誰もいないだろう。中国国家主席は韓国大統領の面前で「北朝鮮は中国の血盟」と述べた。前例がなかったことだ。北朝鮮が何をしても肩を持つという宣言のように聞こえる。このような時に「北核が解決すれば」という仮定は中国の立場で見れば不可能な条件にすぎない。



【時視各角】ドイツでも解決しなかったTHAAD(2)

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