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韓経:「無関税」の翼つけた日本車…輸出比率高い起亜車・韓国GMに「打撃」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
欧州連合(EU)と日本が自由貿易協定の経済連携協定(EPA)に合意し、国内自動車業界が少なからず打撃を受けるという見方が出ている。グローバル舞台で競争関係にある日本自動車企業がEU市場で関税引き下げ分を値下げしたり、マーケティング拡大、ディーラー網管理などのさまざまな戦略を通じて韓国車のシェアを蚕食する可能性があるからだ。

韓国自動車産業協会の関係者は「中国市場の供給過剰、米国市場の成長鈍化など主要市場が厳しくなる中、世界3大市場の欧州まで日本に奪われるかもしれないという危機感が強まっている」とし「製品の競争力を高められるよう全方向での協力が必要な時期」と述べた。

◆輸出が多い企業ほど打撃


欧州自動車産業協会(ACEA)などによると、昨年のEU市場で韓国産自動車は計107万台ほど売れた。うち現代・起亜自動車の現地生産台数を除いた輸出は約40万台、輸出額は47億7000万ユーロ(約6170億円)だった。日本のトヨタや日産など7社は昨年183万台を販売した。うち輸出は約57万台。

韓国と日本はEU輸入車市場で2、3位だ。2012-13年には韓国・EU間の自由貿易協定(FTA)の影響で韓国が2位となったが、その後は円安を背にした日本車の輸出が韓国を上回った。

日本・EU間のEPAで自動車の関税が撤廃されれば、日本産自動車のEU輸出はさらに増える見込みだ。日本自動車業界は無関税で輸出する韓国産自動車との不平等を解消するため、関税撤廃を持続的に要求してきた。

欧州自動車市場は中国・米国とともに3大自動車市場に挙げられる。中国がグローバル自動車企業の集中投資で供給過剰状態に入り、米国はグローバル金融危機後にたまっていた待機需要が消耗し、今年から成長が弱まっている。一方、欧州は今年1-5月、5.3%の成長を見せている。中国など新興国に比べ1台あたり単価が高いため、自動車企業が力を注ぐ市場だ。

韓国の企業では輸出の比率が高い起亜車と双龍車の打撃が大きいとみられる。現代車はチェコやトルコなどに現地生産体制を整えているため、輸出は販売台数全体の10%前後にすぎない。一方、起亜車は現地生産施設がスロバキア工場しかなく、昨年のEU販売台数42万台のうち20万台が輸出だった。双龍車は昨年約2万台を輸出した。双龍車の関係者は「EPAが完全に発効するまでに輸出車種を増やし、現地ディーラーネットワークを強化して衝撃に備えたい」と述べた。

◆危機感強まる部品会社

自動車部品会社も緊張している。日本産自動車部品への関税(最大4%)も全体の90%の品目で発効直後に撤廃されるからだ。韓国自動車部品協同組合の関係者は「欧州自動車企業に輸出する量の一部が日本に移る可能性がある」と予想した。日本部品会社が欧州地域の日本自動車企業に供給する部品価格が下がり、日本自動車の価格競争力を高める要因になるという分析もある。

電子など他の業種もEPAの影響に注目している。家電部門では日本企業が価格競争力を武器に復活するという警戒心が強まっている。テレビ市場3位のソニーが欧州市場に注力する可能性が高いという分析もある。自動車用バッテリー部門ではパナソニックやAESCが欧州自動車企業に対する供給を拡大すると予想される。主力輸出品目のうち半導体、スマートフォン、鉄鋼製品などはすでにEUがほとんど無関税で輸出入しているため大きな影響はないという分析だ。



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