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「北、ワームビア氏を拷問した情報が漏れると米国に元大統領の訪朝を要求」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮に18カ月間拘束され、解放された後に死亡した米国人大学生オットー・ワームビア氏など4人の米国人拘束者の身柄の処理をめぐり、北朝鮮が一時、米国のトランプ政権に元大統領を特使として派遣するよう求めたと、日本の毎日新聞が25日報じた。同紙は北朝鮮消息筋を引用し、北朝鮮が元大統領を特使として派遣すれば問題が解決するというメッセージを送ったと伝えた。

これによると、北朝鮮は国連代表部の朝米ニューヨークチャンネルと外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)北米局長の対米接触を通じて元米大統領の派遣を要求した。北朝鮮が名指したわけではないが、トランプ大統領と同じ共和党所属のジョージ・W・ブッシュ元大統領(2001-2009年在任)を念頭に置いていたという分析が出ている。米国はこれに応じず6カ国協議首席代表を務める国務省のジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表を送り、ワームビア氏だけを連れて帰った。拘束されている3人は解放されなかった。北朝鮮は「北朝鮮がワームビア氏を拷問した」という情報が米国に入ると、ニューヨークチャンネルで特使の訪朝を先に要求したという。6日にはワームビア氏が昏睡状態でることを初めて米国側に知らせ、この報告を受けたトランプ大統領はジョセフ・ユン特別代表に医療チームを付けて訪朝を指示した。

北朝鮮の元米大統領派遣要求は、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の権威を高め、米国の譲歩を得る「人質外交」の一環だ。北朝鮮は金正日(キム・ジョンイル)総書記時代の2009年、ローラ・リン氏、ユナ・リー氏ら米国人女性記者2人を拘束し、ビル・クリントン元大統領の訪朝を引き出した。2人の記者は金正日総書記の特別赦免を受け、クリントン元大統領とともに帰国した。北朝鮮メディアは当時、金正日総書記とクリントン元大統領の対話を伝えながら、金正日総書記の笑う姿とクリントン元大統領の謝るような姿を大々的に報道した。


13日から5日間の日程で訪朝した元米プロバスケット選手のデニス・ロッドマン氏と代理人は23日、ABC放送のインタビューで「今回の旅行を準備しながら北朝鮮側に3回もワームビア氏の解放を要請した」と明らかにした。ジョセフ・ユン特別代表とワームビア氏の一行は平壌(ピョンヤン)に到着したロッドマン氏と会わずに帰国した。ロッドマン氏は「ワームビア氏の解放を聞き、うれしくてたまらなかった」とし「今回は金正恩委員長に会えなかったが、前回は会った。金正恩委員長は実際に会ってみれば親切な人」と語った。

一方、北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官が昨年10月、マレーシアでロバート・ガルーチ元米国務次官補らに会った当時、核・ミサイル問題について「中国を関与させない」ことを要求したと、朝日新聞が24日報じた。同紙によると、北朝鮮は当時「米国の新政権と直接交渉をしたい」という意思を明らかにし、これは米国務省を通じてトランプ大統領に伝えられた。

北朝鮮のこうした立場は金正恩政権が中国に不信感を抱いていて、中国が議長国の北核6カ国協議ではなく米国との直接対話を重視していることを表すと、同紙は解釈した。



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