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文大統領の外交安保ライン「自主派」が全面に

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が20日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室第2次長に南官杓(ナム・グァンピョ)駐スウェーデン大使(60)を任命した。5日、金基正(キム・ギジョン)延世(ヨンセ)大学行政大学院長の中途退陣で空席となっていたポストだ。

釜山(プサン)出身で京畿(キョンギ)高校、ソウル大学法科大学を卒業した南第2次長は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府当時、外交通商部内で対米自主外交路線を強調していた、いわゆる「自主派」に分類される。南第2次長は盧政府初期、外交通商部条約国(現、国際法律国)審議官だった。盧大統領当時、青瓦台と外交部は「自主派」と韓米同盟を優先する「同盟派」に分かれていた。韓米FTA締結、イラク派兵、米軍の戦略的柔軟性及び戦時作戦統制権の転換など各種懸案で対立が激しかった。外交部条約国内には自主派が、北米局には同盟派が多かった。2004年盧武鉉元大統領を貶めた投書事件は象徴的事件だ。外交通商部北米局のある幹部が職員らと食事をする場で青瓦台内386人事らの対米外交政策を「反米的」と発言したことを当時北米3課職員が青瓦台民政首席室に投書した。当該公務員は民政首席室の厳しい調査を受けた後、職務解任されたのみならず尹永寬(ユン・ヨングァン)外交通商部長官まで辞退した。当時、南第2次長は自主派の立場で民政首席室の調査を受け、その年。南第2次長は外交官僚としては珍しく青瓦台民政首席室に派遣された。当時の民政首席が文在寅大統領だった。

その後、南第2次長は外交通商部政策企画局長、首相室規制改革調整官、駐ハンガリー大使を経て最近まで駐スウェーデン大使を務めた。


文在寅政府初期、外交安保ラインは南北対話と(対米)自主外交を強調する「自主派」が大きな主軸を形成している模様だ。林聖男(イム・ソンナム)外交部第1次官を除けば、北核と4強外交専門家よりは多国間外交を担当した人々が主となっている。過去の政府で国家安保室長を軍人出身に任命したこととは異なり、文大統領は通商専門家であるチョン・ウイヨン国家安保室長を採用した。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は国連出身だ。李尚澈(イ・サンチョル)国家安保室第1次長は国防部南北軍事実務会談首席代表と南北将軍級軍事会談代表など対北朝鮮実務会談に参加した履歴がある。文大統領が先月10日就任して任命した徐薫(ソ・フン)国家情報院長も対北朝鮮対話論者だ。盧武鉉政府で統一外交安保首席を務めたソ・ジュソク国防部次官も当時自主派の中心、イ・ジョンソク元統一部長官のラインだ。

文大統領が高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の配備に関連して環境影響評価を再び実施し、THAAD発射台の追加搬入に対する報告漏れの再調査に踏み切ったことなどが自主派ラインによる変化である可能性があるということだ。外交街の一部では米国が自主派中心の人事そのものを対米・対北朝鮮関係の象徴的な信号として分析する可能性もささやかれている。

◆科学技術補佐官にムン・ミオク氏=文大統領はこの日、大統領科学技術補佐官に共に民主党比例代表のムン・ミオク氏を任命した。浦項(ポハン)工業大学理学科出身の文補佐官は、文大統領が昨年1月総選挙を控えて民主党が抜てきした人物だ。

文補佐官の比例代表国会議員職は李秀赫(イ・スヒョク)元6カ国協議首席代表が継承する。青瓦台経済首席傘下の中小企業秘書官にはイム・ウォンヒョク韓国開発研究院(KDI)国際政策大学院教授が有力視されているという。イム教授は金大中(キム・デジュン)政府で国家情報院長と統一部長官を務めた林東源(イム・ドンウォン)元長官の長男で、米スタンフォード大学経済学博士出身だ。



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