米国政府は8日(現地時間)、韓国政府の高高度防衛ミサイル(THAAD)追加配備保留決定をめぐり慌ただしく動いた。トランプ大統領は本人と関係があるコミー前連邦捜査局(FBI)長官の公聴会の証言があった昼12時、テレビを視聴せずTHAAD問題の議論に没頭した。
オーバルオフィス(大統領執務室)にティラーソン国務長官、マティス国防長官、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)を呼び、韓半島(朝鮮半島)の安保現況などについて集中的に協議したのだ。国務省のナウアート報道官は「この席ではTHAAD配備問題が議論された」と伝えた。週に1回ずつ国務長官や国防長官が報告のためにホワイトハウスを訪問するが、この日のように出席者と議題まで公開するケースは少ない。朝食会、ホワイトハウス会議が終わった後に記者会見した国務省の報道官の言葉にはトゲがあった。
「韓国政府のTHAAD配備延期決定に失望しているのか」(記者)
「そのように規定(characterize)したくはない。しかしそれ(THAAD)は米国政府にとって非常に(incredibly)重要なことだ」(ナウアート報道官)
ナウアート報道官は「これは『最高位レベル』で行われた対話であり、我々は同盟である韓国に献身している。その公約は確固たるものだ」とも語った。続いて「我々は(韓国の)状況とTHAADの追加配備中断について知っている(aware)」とし「しかし我々はTHAADがその当時、同盟の決定であったことを話していくつもりであり、韓国と緊密に協力する」と強調した。「協力」という言葉を使ったが、これは米国の(THAAD早期配備)立場を貫徹するという立場を曲げないことを強く示唆する発言だった。さらに「我々はある地点で北朝鮮との対話が再開されることを望むが、今は全くそこに近づいていない」と話した。
文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮の核・ミサイル脅威に対して環境影響評価を省略するほど緊急なことではないとしてTHAAD配備保留決定をした点、北朝鮮のミサイル挑発が続いている状況で南北対話を強調している点に対する米政権の総体的な雰囲気が表れている。
これに対し韓国外交当局者は「きょう会議の結果を伝え聞いたが、我々には良い内容」と前向きに解釈した。しかしトランプ政権首脳部の動きは、2日にワシントンを訪問した鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の楽観的な説明とは大きな隔たりがある。当時、鄭室長は「マクマスター大統領補佐官に韓国政府のTHAAD配備遅延経緯を詳細に説明し、(米国側は)十分に理解を表明し、感謝した」と述べた。「なら、韓国の立場(THAAD配備保留)を米国が受け入れたとみてもかまわないのか」という質問に「そうみるべきだろう」と答えた。
米当局者の社交的な発言を過剰解釈したり、「結局はトランプ大統領の思い通りに」進む現在の米国の権力システムに対する理解が不足しているという指摘だ。このままでは今月末にワシントンで開催される韓米首脳会談でTHAAD配備問題などをめぐり韓米間の摩擦が避けられないという見方も出ている。
米政権は首脳会談を控えた韓国の立場を考慮して立場表明を自制しているが、いら立ちが感じられるというのが多数の専門家らの分析だ。1、2カ月でもなく1、2年も配備も延期するのは受け入れられないということだ。これに関連し別の消息筋は「この日、米政権がホワイトハウスTHAAD緊急会議の開催を公開したのは、韓国に対する無言の抗議と解釈される」と伝えた。
スナイダー米外交協会(CFR)研究員は「(韓国の)国内問題がいかなるものであれ、THAAD配備を再交渉するアイデアをワシントンが受け入れるとは考えにくい」と指摘した。米国防安保専門機関ランド研究所のベネット研究員は「THAADを配備するか撤収するかは文大統領の決定にかかっているが、後者を選択する場合、トランプ大統領としては在韓米軍を無防備状態で置いておくことはできない」とし、在韓米軍撤収の可能性にも言及した。一部では「THAADをめぐる『合意』を破れば、米国は慰安婦問題でも(韓日)『合意』を問題にする韓国の肩を持たないだろう」という懸念も出ている。
一方、代表的な知韓派政治家に挙げられるロイス下院外交委員長(共和党)も7日(現地時間)、THAADの迅速な配備を促す声明を発表した。ロイス委員長は声明で「THAADは漸増する金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の武器脅威から韓国国民を守るうえで非常に重要なシステム」とし「THAADの完全な配備に関連するいかなる環境的懸念も迅速かつ徹底的な検討を通じて解消されることを望む」と述べた。
オーバルオフィス(大統領執務室)にティラーソン国務長官、マティス国防長官、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)を呼び、韓半島(朝鮮半島)の安保現況などについて集中的に協議したのだ。国務省のナウアート報道官は「この席ではTHAAD配備問題が議論された」と伝えた。週に1回ずつ国務長官や国防長官が報告のためにホワイトハウスを訪問するが、この日のように出席者と議題まで公開するケースは少ない。朝食会、ホワイトハウス会議が終わった後に記者会見した国務省の報道官の言葉にはトゲがあった。
「韓国政府のTHAAD配備延期決定に失望しているのか」(記者)
「そのように規定(characterize)したくはない。しかしそれ(THAAD)は米国政府にとって非常に(incredibly)重要なことだ」(ナウアート報道官)
ナウアート報道官は「これは『最高位レベル』で行われた対話であり、我々は同盟である韓国に献身している。その公約は確固たるものだ」とも語った。続いて「我々は(韓国の)状況とTHAADの追加配備中断について知っている(aware)」とし「しかし我々はTHAADがその当時、同盟の決定であったことを話していくつもりであり、韓国と緊密に協力する」と強調した。「協力」という言葉を使ったが、これは米国の(THAAD早期配備)立場を貫徹するという立場を曲げないことを強く示唆する発言だった。さらに「我々はある地点で北朝鮮との対話が再開されることを望むが、今は全くそこに近づいていない」と話した。
文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮の核・ミサイル脅威に対して環境影響評価を省略するほど緊急なことではないとしてTHAAD配備保留決定をした点、北朝鮮のミサイル挑発が続いている状況で南北対話を強調している点に対する米政権の総体的な雰囲気が表れている。
これに対し韓国外交当局者は「きょう会議の結果を伝え聞いたが、我々には良い内容」と前向きに解釈した。しかしトランプ政権首脳部の動きは、2日にワシントンを訪問した鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の楽観的な説明とは大きな隔たりがある。当時、鄭室長は「マクマスター大統領補佐官に韓国政府のTHAAD配備遅延経緯を詳細に説明し、(米国側は)十分に理解を表明し、感謝した」と述べた。「なら、韓国の立場(THAAD配備保留)を米国が受け入れたとみてもかまわないのか」という質問に「そうみるべきだろう」と答えた。
米当局者の社交的な発言を過剰解釈したり、「結局はトランプ大統領の思い通りに」進む現在の米国の権力システムに対する理解が不足しているという指摘だ。このままでは今月末にワシントンで開催される韓米首脳会談でTHAAD配備問題などをめぐり韓米間の摩擦が避けられないという見方も出ている。
米政権は首脳会談を控えた韓国の立場を考慮して立場表明を自制しているが、いら立ちが感じられるというのが多数の専門家らの分析だ。1、2カ月でもなく1、2年も配備も延期するのは受け入れられないということだ。これに関連し別の消息筋は「この日、米政権がホワイトハウスTHAAD緊急会議の開催を公開したのは、韓国に対する無言の抗議と解釈される」と伝えた。
スナイダー米外交協会(CFR)研究員は「(韓国の)国内問題がいかなるものであれ、THAAD配備を再交渉するアイデアをワシントンが受け入れるとは考えにくい」と指摘した。米国防安保専門機関ランド研究所のベネット研究員は「THAADを配備するか撤収するかは文大統領の決定にかかっているが、後者を選択する場合、トランプ大統領としては在韓米軍を無防備状態で置いておくことはできない」とし、在韓米軍撤収の可能性にも言及した。一部では「THAADをめぐる『合意』を破れば、米国は慰安婦問題でも(韓日)『合意』を問題にする韓国の肩を持たないだろう」という懸念も出ている。
一方、代表的な知韓派政治家に挙げられるロイス下院外交委員長(共和党)も7日(現地時間)、THAADの迅速な配備を促す声明を発表した。ロイス委員長は声明で「THAADは漸増する金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の武器脅威から韓国国民を守るうえで非常に重要なシステム」とし「THAADの完全な配備に関連するいかなる環境的懸念も迅速かつ徹底的な検討を通じて解消されることを望む」と述べた。
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