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【時視各角】ある知韓派日本外交官の背信(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
1日、日本で『韓国人に生まれなくてよかった』という嫌韓書籍を出した武藤正敏元駐韓国大使。彼はかつて日本の代表的な知韓派外交官に挙げられた。武藤元大使が韓国人を一概に罵る本を出したと聞いて当惑したのもそのためだった。韓国内での言動を振り返ると、日本人全員が罵っても最後までこの国をかばう人物がまさに武藤氏だった。

日本外務省内には「コリアンスクール」(Korean School)というところがある。外務省内の韓国専門家集団だ。1970年代初めまでは韓国で勤務した職員がほとんどだった。しかし70年代からは外務省レベルで3-4年に1人ずつ外交官試験合格者をソウルに派遣し、最初から韓国専門家として育てた。この頃から韓国の重要性が高まってきたからだ。

外交官試験合格者のうち最初に韓国専門家として育成されたのが武藤氏だった。外務省が望むように武藤氏は韓国と深い縁を結んだ。5回の勤務で韓国滞在期間は12年。それだけでなく外務省本部でも韓国業務を引き受けることが多かった。2010年に武藤氏が大使として赴任した当時、「韓国語を流ちょうに話す初のコリアンスクール出身者」として韓国メディアが歓迎したのは当然のことだったのかもしれない。


このような期待に応じるように武藤氏は完ぺきな韓国語を駆使し、韓国の人たちともうまく交流した。2011年の東日本大震災当時、韓国から寄付が殺到すると「これほど韓国人の情を感じたことがなかった」と述べて頭を下げた。大使を退任する際、「韓国と40年近く縁を結んできたことを幸せに思う。両国間のさらに深い相互理解のために力をつくしたい」と述べたのが武藤氏だった。

しかしこういう言葉が色あせるように武藤氏は韓国と韓国人に泥を塗った。この本を読んでみるとあきれる。5つの章で構成された本は嫌韓ムードで満たされている。第1章の「最悪の大統領 文在寅とは何者か」をはじめ、「執拗な『反日の嵐』が吹き荒れる」「国家も国民も孤立していく韓国」「こんな過酷な社会では生きていけない」と続いた後、「宥和がさらなる金正恩の暴挙を招く」という第5章で終わる。この本に出てくるように彼が文大統領に会ったのはわずか1回だ。それでも武藤氏は「最悪の大統領」と断定する。文大統領がどうなるかは韓国人もよく分からないというのに。



【時視各角】ある知韓派日本外交官の背信(2)

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