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【社説】無償保育予算に企画財政部が当惑、理想と財源のかい離を狭めるべき=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
3-5歳の無償保育(ヌリ課程)予算をめぐり政府部処間で歩調が乱れている。教育部は一昨日、国政企画諮問委員会に「保育園ヌリ課程予算全額を国庫で負担する」と報告した。これに対し企画財政部は「協議していない」と当惑感を隠せなかった。400兆ウォン(約40兆円)規模の予算を扱う企画財政部は通常、10億ウォンほどの小規模な事業でも細かい検討を経て均衡財政を追求する。ところが全体で4兆ウォン規模にのぼるヌリ課程事業が政府内の協議もなく突然発表され、混乱が生じた。

ヌリ課程は朴槿恵(パク・クネ)政権でも国と地方の予算責任攻防で4年間ずっと政争の火種となってきた。その間、教育部は幼稚園予算(1兆8359億ウォン)は支援しながら、保育園予算(2兆679億ウォン)は市・道教育庁が責任を負うべきだと主張してきた。市・道教育庁に内国税の20.27%を地方教育財政交付金として支援しているため、これで十分だという趣旨だった。

実際、小・中・高校生は減っているが、交付金は定率で支援され、教育庁の財源は増えている。さらに教育庁の執拗な要求を一部受け入れ、今年からは保育園予算の41.2%(8600億ウォン)を政府が負担する。企画財政部はこうした予算構造が財政を歪曲するとみて改める予定だったが、来年からはむしろ予算をさらに増やすことになった。国政企画諮問委は「企画財政部と議論はしていないが、確実な(大統領)公約であり、このままいくだろう」と明らかにし、これを既成事実化した。


こうした混乱は予想されていたことだ。ヌリ課程問題で表れたように財源と公約のかい離は、今後、児童手当導入、基礎年金引き上げ、兵士月給引き上げ、公務員採用拡大、コメ直払金拡大など5年間に178兆ウォンの予算が必要な公約で次々と表れるしかない。企画財政部が公約という名分のためこれら事業の予算妥当性や財源調達の可能性さえ検討できなければ、国家財政は破綻危機に陥るおそれがある。ギリシャやベネズエラが生きた事例だ。文在寅政権は理想を追求するものの、現実を徹底的に考慮する政策を進めなければいけない。



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