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【コラム】韓国大統領選の最後に残された変数(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
(1)文在寅(ムン・ジェイン)候補が大統領になるか=「ゲーム終了」を宣言するには不安だ。支持率が40%まで上がったが、2012年大統領選当時に得た48%まで上昇する公算は大きくない。沈相ジョン(シム・サンジョン)候補(5%)が持ちこたえており、湖南(ホナム)と進歩の一部が安哲秀(アン・チョルス)候補に向いていることを考えれば、文在寅候補の支持率は40%台前半を最大値と見るべきだ。誤差範囲を考えると、38~43%が最終得票率になる可能性がある。洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補・劉承ミン(ユ・スンミン)候補が10%台を超えることができないと仮定すれば、2012年大統領選で朴槿恵(パク・クネ)前大統領を選んだ51%の有権者層が「文在寅だけは阻止しよう」という考えで安哲秀候補に戦略的投票を行うとしたら勝負はひっくり返られる可能性もある。

現在の安哲秀候補の支持率は39%台から30%台まで下がった。しかし、消えた9~10%ポイントは文在寅候補に行かなかった。洪準杓候補と劉承ミン候補に少しずつ行き、残りは「支持する候補がいない」という流動票として残っている。このために、安哲秀候補の支持率が2週間連続で墜落しているにもかかわらず、文在寅候補の支持率は40%台にとどまっている。彼の拡張性の限界がもう一度露わになっている。流動票は結局、(1)安哲秀候補(2)洪準杓候補(3)棄権の中で一つを選択するだろう。

あと文在寅候補に残っている戦略は2つだ。まず「積弊連帯」論で大統領選を5者構図で維持し、40%の得票率でも簡単に勝利を収めるシナリオだ。もう一つは絶えず外縁を拡張して支持率を上げていくことだ。反文勢力の先頭にある朴映宣(パク・ヨンソン)議員を引き止め、金徳竜(キム・ドクリョン)元議員・金賢哲(キム・ヒョンチョル)氏を迎え入れたのが代表的だ。


だが、後者の場合、官職売買という論争と同時に文在寅候補本人が「積弊連帯」をしたという批判を免れることができなくなった。大統領の最側近で人事と国政を壟断し、企業からお金を受け取って脱税した容疑で獄中生活をした金泳三(キム・ヨンサム)政府の「崔順実(チェ・スンシル)」といえる金賢哲氏(金泳三元大統領の次男)と手を握ったためだ。また、文在寅候補陣営が金徳竜元議員を前面に出して推進している「統合政府」は自由韓国党とも連帯する方針だ。「国政壟断勢力を排除した元気な勢力」と付け加えてはいるものの、非朴勢力と手を握ることさえ「朴槿恵残党との積弊連帯」と主張していたのが民主党の立場だった。「ナトンノゾク(私がすれば統合、あなたは積弊)」と揶揄されても言うべき言葉がない。

「5者必勝論」にも罠はある。文在寅候補と洪準杓候補の「ブロメンス」だ。安哲秀候補を阻止するために「積弊勢力の怪獣」といえる洪準杓候補を後押しする矛盾的な形だ。「豚興奮剤」事態が明るみに出た後、国民の党や正しい政党、正義党はいっせいに洪準杓候補を非難して辞退を求めたが、民主党だけは一言も言わず「洪準杓候補が辞退するかと思って口を閉じているのか」という非難を浴びてから遅まきに批判の声明を出した。しかし、「辞退」は抜いて「謝罪」だけを要求した。洪準杓候補の完走はもちろん、彼が20%を超える支持率を上げて文在寅候補を執権させることを望む本音が垣間見える。今後、洪準杓候補がもう一度スキャンダルに巻き込まれても民主党と文在寅候補はこのような態度を貫く可能性が大きい。

目立つのは「百顧の礼」も辞さない文在寅候補の執念だ。彼は、汎与党の元老らの心をつかむために、夜中に元老が夕食を食べる食堂に予告もせず現れて「すべての政策をあなたと議論したいから来てほしい」としがみついた。元老が拒否したら夜中に家に訪ねて何時間も待つかと思えば、元老の側近を相次ぎ送って説得を継続した。元老は「本当にしつこい人だった」と舌を巻いた。



【コラム】韓国大統領選の最後に残された変数(2)

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