19日夜、韓国大統領選挙の候補らによるKBS(韓国放送公社)テレビ討論で主敵問題が話題になった。「北朝鮮は主敵か」という劉承ミン(ユ・スンミン)正しい政党候補の質問に対し、共に民主党の文在寅(ムン・ジェイン)候補は「そのように規定するのは大統領がすることではない」と述べ、即答を避けた。この日の文候補のあいまいな発言は波紋を呼んだ。「文候補の安保思想が心配だ」 「指導者として資格がない」などという声も出ている。主敵とは我々を脅かす主な敵を意味する。
文候補が言うように国防白書に「主敵」という用語がないのは事実だ。主敵は参加政府時代の2004年に国防白書から削除した後、使用していない。しかし国防白書は2010年から「北は大量破壊兵器の開発と増強、韓国哨戒艦『天安』攻撃、延坪島(ヨンピョンド)砲撃のような持続的な武力挑発などを通じて、韓国の安保を深刻な脅かしている」とし「このような脅威が続く限り、その実行の主体である北の政権と軍は我々の敵だ」と規定している。国防白書は同時に「現存する北の軍事的脅威に優先的に対応している」と記述している。したがってこの2つの文章を合わせれば、北朝鮮の住民は統一後に一緒に暮らすべき対象だが、北朝鮮の軍と政権は我々の主敵ということだ。
しかも北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権の狂的な核開発とミサイル発射はもう韓半島(朝鮮半島)を越えて国際的な脅威になっている。北朝鮮は遠からず核ミサイルで武装し、韓国と日本はもちろん、米国まで脅かす態勢だ。韓半島が韓国戦争(朝鮮戦争)以来最も危険な状態という言葉も出ている。北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官は18日、平壌(ピョンヤン)で海外メディアのインタビューに応じ、「核先制攻撃」「全面戦争」「より多くのミサイル試験」など脅迫的な言葉を述べた。
にもかかわらず文候補が主敵概念にあいまいな返答をした理由は何か。文候補がこの日の討論で「必要な時は(南北)首脳会談も必要」という言葉がそれだ。北朝鮮政権は韓国にとって直接的な脅威だが、交渉の対象でもあるという意味だ。北朝鮮は韓国の敵対勢力でもあるが、対話の対象でもある両面性を持つということだ。こうした面で政府部処のうち国防部は当然、北朝鮮軍の挑発に備えて対応し、戦わなければいけない。しかし統一部が北朝鮮を主敵と見て対応するのは合わない。
したがって候補らはこうした北朝鮮の両面性を国民に説得する必要がある。大統領になろうとする候補がこうした問題について話さないのは問題だ。最初から口を閉じようとする態度は軍統帥権者である大統領に当選した後、軍の対応態勢に影響を与える可能性がある。しかし他の候補が政治的な考慮で無理に攻撃するのも問題だ。このような論争は社会を分裂と葛藤に向かわせる。もう大統領選挙期間は2週しか残っておらず、4回のテレビ討論を控えている。候補らは感傷的な対北朝鮮交渉論や政治的色彩論よりも、北朝鮮の本質を直視して核問題を解決する政策代案を出す必要がある。
文候補が言うように国防白書に「主敵」という用語がないのは事実だ。主敵は参加政府時代の2004年に国防白書から削除した後、使用していない。しかし国防白書は2010年から「北は大量破壊兵器の開発と増強、韓国哨戒艦『天安』攻撃、延坪島(ヨンピョンド)砲撃のような持続的な武力挑発などを通じて、韓国の安保を深刻な脅かしている」とし「このような脅威が続く限り、その実行の主体である北の政権と軍は我々の敵だ」と規定している。国防白書は同時に「現存する北の軍事的脅威に優先的に対応している」と記述している。したがってこの2つの文章を合わせれば、北朝鮮の住民は統一後に一緒に暮らすべき対象だが、北朝鮮の軍と政権は我々の主敵ということだ。
しかも北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権の狂的な核開発とミサイル発射はもう韓半島(朝鮮半島)を越えて国際的な脅威になっている。北朝鮮は遠からず核ミサイルで武装し、韓国と日本はもちろん、米国まで脅かす態勢だ。韓半島が韓国戦争(朝鮮戦争)以来最も危険な状態という言葉も出ている。北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官は18日、平壌(ピョンヤン)で海外メディアのインタビューに応じ、「核先制攻撃」「全面戦争」「より多くのミサイル試験」など脅迫的な言葉を述べた。
にもかかわらず文候補が主敵概念にあいまいな返答をした理由は何か。文候補がこの日の討論で「必要な時は(南北)首脳会談も必要」という言葉がそれだ。北朝鮮政権は韓国にとって直接的な脅威だが、交渉の対象でもあるという意味だ。北朝鮮は韓国の敵対勢力でもあるが、対話の対象でもある両面性を持つということだ。こうした面で政府部処のうち国防部は当然、北朝鮮軍の挑発に備えて対応し、戦わなければいけない。しかし統一部が北朝鮮を主敵と見て対応するのは合わない。
したがって候補らはこうした北朝鮮の両面性を国民に説得する必要がある。大統領になろうとする候補がこうした問題について話さないのは問題だ。最初から口を閉じようとする態度は軍統帥権者である大統領に当選した後、軍の対応態勢に影響を与える可能性がある。しかし他の候補が政治的な考慮で無理に攻撃するのも問題だ。このような論争は社会を分裂と葛藤に向かわせる。もう大統領選挙期間は2週しか残っておらず、4回のテレビ討論を控えている。候補らは感傷的な対北朝鮮交渉論や政治的色彩論よりも、北朝鮮の本質を直視して核問題を解決する政策代案を出す必要がある。
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