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【時視各角】韓国、平和だけを叫べば周辺国から蔑視される(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
このような状況で5000万人の韓国人の運命を握ってみたいという大統領選候補のテレビ討論は滑稽だった。候補らは「いかなる軍事行動も許されない」〔沈相ジョン(シム・サンジョン)候補〕、「戦争は絶対にダメ」〔安哲秀(アン・チョルス)候補〕「一方的先制攻撃はダメ」〔文在寅(ムン・ジェイン)〕のように「ダメ、ダメ、ダメ」だけを叫ぶばかりだった。ビートルズの反戦歌を称賛する音楽評論家かと思った。

国家指導者は国民の平和を最優先的に保護しなければならない。しかし、世の中の道理は妙だ。平和を得るために戦争を決心しなければならない場合もある。戦争は戦争を辞さないという意志で阻止する。歌のように平和だけを叫ぶ国は周辺国から蔑視される。侵略のたやすい標的になるだけだ。そのような面で劉承ミン(ユ・スンミン)候補が文在寅候補に向かって「〔THAAD(高高度ミサイル防衛)に対して〕そのような曖昧な立場を取るから度々中国にもてあそばれているのではないか」と詰問したのはもっともな指摘だ。共に民主党議員が事大するように相次ぎ北京を尋ねた時、そのように傲慢に振る舞っていた中国が米中談判の後から明確に弱くなった事実は直視しよう。強大国に影響を及ぼすのは無駄な笑いや偽善的な平和賭けではない。彼らは無愛想な力や実力、自尊するという意志、国民の一致した団結を恐れている。

文在寅候補は米国が先制攻撃を準備する場合「北朝鮮にホットラインを通じて挑発を直ちに中断することを要請する」とした。戦争を防止するという忠実な気持ちは理解する。だが、金正恩委員長にとって文候補は攻撃の情報を事前に知らせる有難い韓国人で、米国にとっては戦争秘密を敵国に渡す信じられない同盟になり得る。国家指導者がアマチュアの平和主義者のふりをすれば国が危うくなる。私は文候補や民主党を相手に「従北」という非難を浴びせるつもりはまったくない。ただし、あさってのテレビ討論では、有力な候補らが評論家的安保思想だけは考え直してから出てほしい。


チョン・ヨンギ/中央日報コラムニスト



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