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電子旅券、韓国の技術が海外市場を狙う(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
電子旅券には一般人は知らない先端IT部品が入っている。チップとアンテナが代表的だ。

中のページは造幣公社が作り表紙はLGCNSが作るが、特殊木綿材質の表紙のうち電子チップとアンテナ(チップに含まれた身元情報を電子信号に変え旅券判読機に伝える装置)を入れ圧着した後に中のページを付ければ旅券が完成する。チップとアンテナは昨年までドイツの半導体会社インフィニオンなどが開発した製品を使ってきたが今年からは国産化に成功した。

LGCNSは純国産技術開発に向けこの8年間に30億ウォンを投資した。2014年からは中小企業JmPとともにチップとアンテナを圧着して旅券の表紙を製作する工程を無人自動化施設で作った。人による不良率を低くするためだ。


電子旅券の保安技術は2020年にもう一度アップグレードする見通しだ。窓やレンズに貼られる耐久性強化フィルムのポリカーボネートを旅券内の身元確認面にコーティングする方式の次世代旅券が導入される。個人情報をインクで印刷せず強化フィルムにレーザーで刻むためセキュリティがさらに強化される。

LGCNS関係者は「インクで印刷する方式は印刷された面をはがしたり特殊溶液でインクを消す恐れがあるが、レーザーで刻めば消すのは難しい。IT技術の発展で偽造・変造技術も合わせて進化するが、これに合わせたセキュリティ技術を引き続き開発しなければならない」と強調した。

国産化に成功した電子旅券のセキュリティ技術は海外にも輸出される可能性が大きい。まだ紙の旅券を使っている東南アジアと中南米などの新興国を対象に市場を開拓すれば輸出見通しは明るいというのがLGCNSの説明だ。

関係者は「まだ活路が開拓されたところはないが、引き続き輸出を試みており、近く良い知らせがあるものとみられる」と話した。

電子旅券のセキュリティ技術が強化されればノービザで入国できる国が増える効果もある。英コンサルティング会社ヘンリー&パートナーズの昨年末の調査結果によると、韓国のノービザ旅行国は172カ国で、アジアでは日本とシンガポールに続き3位、世界では6位に相当することが明らかになった。

外交部によると韓国は10年間で電子旅券の高いセキュリティ性を認められ現在米国、英国、フランスなどの先進国とともに最も多い国を訪問できるビザ免除国の地位を持っている。

自由に往来し貿易できる国を増やしグローバル経済領土を拡張するということにも意味がある。「旅券パワー」が貿易競争力にもつながるのだ。



電子旅券、韓国の技術が海外市場を狙う(1)

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