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【社説】迫る北朝鮮の6回目の核実験、大韓民国だけが見えない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮咸鏡北道吉州郡豊渓里(プンゲリ)で6回目の核実験の兆候が表れている。情報当局によると、北朝鮮は来月6-7日に予定された米国と中国の首脳会談以前に核実験を実施する可能性が高い。核実験に必要な装備を運ぶ車両はもちろん、準備過程の最終段階に設置する有線ケーブルが人工衛星の写真で確認された。このケーブルは核爆発で生じるエネルギーと中性子の速度、爆発の写真など実験データを収集する用途に使われる。28日には豊渓里の核実験場支援団地で70-100人が並ぶ場面も人工衛星で確認された。核実験を最終点検する過程のようだ。

国防部など安保当局は北朝鮮の6回目の核実験の爆発規模と今後の波紋に注目している。国防部は今回の核実験の爆発規模が20キロトン以上と見込んでいる。1945年8月に広島上空から投下され、約16万人の生命を奪った核爆弾リトルボーイ(16キロトン)より爆発力がより大きいということだ。また6回目の核実験ではプルトニウム弾とウラン弾、核爆弾に重水素を添加して爆発力を高めたブースト型(増幅)核分裂弾などの複数の種類を同時に試す可能性もあるという。北朝鮮はこの核実験を通じて核の威力を誇示し、米国との交渉力を高めようとすると予想される。このため6回目の核実験をきっけに北朝鮮は直ちに核武装に入り、3年後の2020年までに50発ほどの核ミサイルを保有する見込みだ。もう北朝鮮の核危機は目の前に近づいている。北朝鮮が誤って判断して火遊びをする場合、我々の民族が核の惨禍を迎える可能性がある。韓国戦争(朝鮮戦争)以降の最悪の安保危機が迫っている。さらに北朝鮮は世界最大の核強国である米国にも核で対抗する雰囲気だ。北朝鮮外務省は昨日、報道官の談話で「米国が望むいかなる戦争も受けて立つ意志と能力がある」と述べた。

しかし北朝鮮の無謀な冒険は自滅を催促するだけだ。小児病的な小英雄主義にすぎない。米下院外交委は29日、北朝鮮に対する原油・石油製品販売・移転の禁止、北朝鮮国外労働者の雇用禁止、北朝鮮の賭博・わいせつインターネットサイト上商業行為の遮断などを含む「対北朝鮮遮断および制裁現代化法」を通過させた。米議会は同日、北朝鮮をテロ支援国に再び指定し、北朝鮮の核と大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発を糾弾する決議案も議決した。親北のエクアドルも北朝鮮をビザ免除国から除外した。結局、北朝鮮は自ら犯した行動で国際的な四面楚歌に陥っている。韓米も北朝鮮の挑発に強く対応することにした。この1カ月間に実施した連合演習がその事例だ。


北朝鮮は民族の核惨禍を招く6回目の核実験を直ちに中断し、対話をしなければいけない。事態がこのように深刻であり急激に変化しているが、韓国政界は北朝鮮の核に言及しない。大統領候補は国の安保の責任を担う大統領になるのなら、明確な北核対策を示すべきだ。政府も韓米同盟を基盤に北核への徹底的対応が求められるのは言うまでもない。



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