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【コラム】韓国、エリート時代の終焉(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「憲法は大統領を含めたすべての国家機関の存立根拠であり、国民はそのような憲法を作り出す力の源です」

憲法裁判所はこのように宣言することで「大韓民国の主権は、国民に存し、すべての権力は、国民から由来する」という憲法1条2項の尊厳を確認した。大統領弾劾を導き出した市民革命は大韓民国が国民主権主義・法治主義・民主主義に基づいている民主共和国であることを全世界に知らせた偉大な革命だった。

いよいよ「王の法」である君主時代が終焉を告げ、「法が王」である共和時代が開かれた。「大韓民国は、民主共和国である」という憲法第1条1項に初めて命が吹き込まれた歴史的瞬間だ。1987年に大統領を直接選ぶ権利を勝ち取った国民は、2017年大統領を罷免する権利も有することを見せることで、自らの力で民でなく市民になった。


国民は(国民が委任した)公的権力を私有化した責任を追及して大統領の罷免を要求した。国会は234人の圧倒的賛成で要求に応じ、憲法裁判所も全員一致で国民の意思を支持した。

市民の力が大きくなることをみんなが歓迎するわけではない。いわゆる、オピニオンリーダーと呼ばれる一部エリートには大衆の言葉や行動が時には心地悪い。深く考えずに扇動に振り回されるとして軽べつしたりもする。エリートは「ポピュリズム」という言葉で広場の声を切り下げる。エリートは(国を心配する苦心がにじみ出るように)「挙国内閣」や「秩序のある退陣」のような言葉に慣れている。広場から聞こえる退陣・下野・弾劾はなぜか不安で不便で不穏だ。

彼らは自らオピニオンリーダーと信じているため、世論をリードする責任があると感じる。実際に導いていると勘違いしているかもしれない。かなり前に聞いたことのあるユーモアが思い出す。

「ウォールストリート・ジャーナルは米国を導いている人々が読む新聞で、ワシントン・ポスト(WP)は米国を導いていると信じている人々が読む新聞で、ニューヨーク・タイムズは米国を導きたいと思っている人々が読む新聞だ」

社会生態学者のピーター・ドラッカー氏が洞察した通り、今は大衆がエリートになり、エリートが大衆になる時代だ。一言でいうとエリートの終焉だ。エリートが情報力や知識で大衆を圧倒できない。政治家・ジャーナリスト・教授はこれ以上、政治・世論・知識を独占していない。情報や知識が光のようなスピードで流通されている時代には、エリートの権力や権威も同じスピードで没落している。

「大衆は犬、豚です。適当にほえまくって静かになるでしょう」。韓国映画『インサイダーズ/内部者たち』で韓国を牛耳ていると信じる権力エリートが話した傲慢な対話を再び聞くことになるだろうか。



【コラム】韓国、エリート時代の終焉(2)

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