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【中央時評】朴槿恵氏よりもっと可哀そうな(?)次期大統領(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴槿恵(パク・クネ)大統領に奇跡が起こるのは容易ではない。憲法裁判所が下した婚姻憑藉姦淫罪・姦通罪・死刑制度・堕胎禁止・首都移転・金英蘭(キム・ヨンラン)法など主な判決には共通分母がある。裁判官の傾向よりも一般国民の世論に忠実したという点だ。最近、世論調査で弾劾賛成が77%にもなっている。

弾劾が棄却されても大統領の役割を全うすることができるか疑問だ。保守政治家から否定的立場を見せている。洪準杓(ホン・ジュンピョ)慶尚南道(キョンサンナムド)知事は「国民は大統領がどうしてあのように乱雑な人々と付き合う女〔崔順実(チェ・スンシル)被告〕に人事について相談し、政策を尋ねたのだろうか、怒っている」と述べた。正しい政党の金武星(キム・ムソン)議員は「大統領らしくない行動を散々してきた」とし「本人もみじめな最後を迎えるかもしれない」と批判した。

現在の構図を見れば、次期大統領選は野党に圧倒的に有利だ。特に文在寅(ムン・ジェイン)「共に民主党」前代表には黄金構図だ。何より朴大統領が保守陣営を完全に壊滅させたからだ。これに民主党は左右が活発に活動して幻想のチームプレーを見せている。左側では李在明(イ・ジェミョン)城南(ソンナム)市長が猛活躍して正義の党は存在感が薄くなった。右側には安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道(チュンチョンナムド)知事が国民の党と正しい政党まで確かに牽制している。文前代表にとっては花見劫に他ならない。


問題は、今後5年間、次期大統領が花道を歩くより勝者の呪いにかかるかもしれないということだ。最初の“苦難の行軍”は韓米FTA再交渉だ。米トランプ政府は「FTAのために対韓国輸出は12億ドル(約1364億円)が減少し、韓国の対米輸出は130億ドルが増えた」として再交渉の圧力をかけている。野党は過去の発言で困難を強いられている。文前代表は2012年、「韓米FTAは差交渉を通じて不利益を正す」と公言した。だが、今の韓国ははるかに不利な立場だ。再交渉で不利益を正すどころか、元が取れたら幸いだ。

戦時作戦権の返還も同様だ。自主国防と戦作権の早期返還は親盧陣営の従来からの考えだ。韓米連合司令部の解体、駐韓米軍縮小など連鎖反応を引き起こす敏感な問題でもある。だが、米大統領選を行ってから両国は名分や感情に振り回されている雰囲気だ。米国のトランプ氏は国内総生産に比べて2.4%余りの韓国国防費を米国水準(4.3%)に引き上げるように呼びかけている。また、韓国が戦作権を要求する場合「トランプ氏は『望むならすぐにでも持っていけ』という可能性が大きい。彼は衝動的・反射的傾向が強い」(ムン・ジョンイン教授)。最近、米外交専門誌フォーリンポリシー(FP)も「(進歩出身の次期大統領が要求すれば)韓国はいかなる争いもなく米軍を撤収させることができる」として駐韓米軍撤収の可能性まで示した。



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