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【コラム】「中国のない」韓国経済

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
年初、韓国企画財政部が黄教案(ファン・ギョアン)大統領権限代行に報告した業務計画には、韓国経済を揺さぶる可能性がある国外の危険要因と対応策が盛り込まれた。発足を控えた米トランプ政権の保護貿易主義の攻勢に対する懸念の声が大きくなっていた時だった。だが、報告の過程で企画財政部の実務者が最も大きな「悩み事」として取り上げたのは、米国ではなく中国だった。

中国のリスクを取り上げたのは特有の不確実性のためだ。せめて予測ができる米国とは異なり、中国は今後どうなるか予断を許さないという理由からだ。しかも、その行方が韓国経済に及ぼす波及効果も直接的だ。国際金融ラインは、特に米国の利上げによる影響が本格化し、米中間通商対立まで深刻化する場合、金融市場と為替を輪に韓国にも少なからず悪影響を及ぼすだろうと懸念している。

高高度防衛ミサイル(THAAD)体系をめぐる対立でなくても、中国という存在が韓国経済で持つ意味はこのように大きく変わっている。過去10年間、中国経済を語る際はいつも「特需」という修飾がついた。巨大な市場、果てしない成長エンジンで世界金融危機以降、米国の空白を埋めたからだ。だが、今は特殊というより「リスク」あるいは「飛び火」という言葉を用いる場合が多い。


不確実性を高める要因の一つが今回の経済報復の過程でも現れた手荒くて未成熟な中国当局だ。専門家らは中速成長時代に入った中国経済がソフトランディングできるかどうかは中国当局の管理能力にかかっていると指摘する。

だが、懐疑心をあらわにする見方も増えている。特に、韓国経済官僚がそうだ。彼らは過去、中国と類似した権威主義的政治体制の下で「官冶経済」を運用したことがある。当面は中国当局の統制力が強く見えるが、時が経つにつれ力が抜けるほかはなく、すでにそのような兆しが所々現れているというのが彼らの指摘だ。金融当局の高位関係者は「証券市場が急落して慌てていたことや、外貨準備高の防御線を合わせようと奔走していたことから過去の韓国が体験した試行錯誤が思い浮かんだ」と話した。

とにかく、韓国の立場から一つは確実になった。過去のような中国の特殊を期待するのは難しいということだ。「誰が裸で泳いでいたかは引き潮になって初めて分かる」というウォーレン・バフェットの言葉のように、韓国経済の弱点も明らかに見えている。行き過ぎた貿易依存度、遅れた構造調整などがそれだ。

一時「サムスンのない韓国経済」という言葉が話題になったことがある。極端な仮定だが、偏りすぎると起こり得る危険に対して警鐘を鳴らしたものだ。「中国のない韓国経済」も同様だ。当面は大変だが、今でも溜まった宿題を急いですれば、今回中国当局の「報復騒動」も韓国経済には「偽装された祝福」になるかもしれない。

チョ・ミングン/JTBC経済産業部次長



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