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「日本からの謝罪受ける時まで忘れないために…」 慰安婦を扱った2本の映画

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国・中国・フィリピンの慰安婦被害女性を記録したドキュメンタリー『The Apology』(写真提供=映画会社グラム)

子役女優キム・セロンとキム・ヒャンギ主演の慰安婦劇映画『雪道』(写真提供=アットナインフィルム)

ここに市民が完成した2本の慰安婦被害者映画がある。16日に公開されるドキュメンタリー映画『The Apology(謝罪)』と今月1日に公開された劇映画『雪道』(イ・ナジョン監督)だ。2本とも低予算の独立映画で、市民の小額投資が公開を後押しした。劇場の公開およびマーケティング費用2000万ウォン(約198万円)を目標に、先月22日にストーリーファンディングを始めた『The Apology』には、現在1600万ウォン以上の後援支援金が集まり、公開前にクラウドファンディングを試みた『雪道』は募集3日で3億ウォンを達成した。2本の映画は劇場収益のそれぞれ10%、20%を慰安婦被害者のための寄付に充てる。韓日慰安婦交渉および少女像撤去問題が強まるほど、全国各地に数多くの少女像が立てられるように、市民は2本の映画を通じて声を出した。

◆『低い声』を引き継ぐドキュメンタリー

『The Apology』はカナダ出身のティファニー・シュン監督が韓国・中国・フィリピン3国の慰安婦被害女性に6年間密着して記録した作品だ。


慰安婦ドキュメンタリー映画は、1995年にピョン・ヨンジュ監督がナヌムの家のおばあさんの日常を撮影して話題を集めた『低い声』以降、途切れることなく制作されてきた。『The Apology』は、慰安婦が韓国だけの問題ではなく「全地球的問題」(シュン監督)であることを強調する。実際、旧日本軍の慰安婦被害者は全世界的に20万人に達する。

シュン監督は慰安婦被害の事実よりは、彼女たちの勇気と連帯に注目している。国連や日本、中国などを巡って、慰安婦の実状を伝えている韓国の吉元玉(キル・ウォンオク)さん、慰安婦として連れて行かれて2人の子どもを産んでもすぐに子どもを捨てなければならなかった過去を、養子にした娘に勇気を持って打ち明ける中国のチャオさん、韓国の水曜集会に参加したいというフィリピンのアデラさんまで、映画はあたたかい視線で彼女たちの話に耳を傾ける。シュン監督は「子どものころに性暴行を受けた経験があるので、内面の傷を秘密にしておくことがどれくらいおぞましいことかよく知っている。だが、おばあさんに会って自分自身の試練について深く考えることができ、私がそうだったように他の女性たちがおばあさんを通じて勇気が持てるようになったらと思う」と話した。現在、韓国の慰安婦被害生存者は239人中39人のみ。映画は、おばあさんたちが亡くなる前に、加害国の真心ある謝罪が行われることを切実に望んで終わっている。

◆少女には友情があった

『雪道』は10代の少女ジョンブン(キム・ヒャンギ)とヨンエ(キム・セロン)の明るい笑顔が脳裏に焼き付く映画だ。同作は、慰安婦被害の事実を暴力的に描写していないのが美点の映画だ。一筋の光すら入らない監獄のような慰安所で、壁を叩いて互いの生死を確認したり、食べ物を分け合ってぬくもりを確かめ合う少女の友情を丁寧に描く。イ・ナジョン監督は「おぞましい暴力の瞬間を『映画的スペクタクル』に利用するまいと注意を注いだ。その暴力で痛みを体験した方々がおられ、それがきちんと解決されていないという視点から、もっと慎重になるべきだと考えた」と説明した。映画の完成度は非常に優れているとは言えないが「私は一度も一人だったことはなかった」というジョンブンの告白は観客の心を揺さぶるには十分だ。『雪道』は7日現在、9万4000人の観客が観覧した。



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