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【時論】皆が国を心配する愛国者だ=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
かつて経験したことのない最も危険な国家危機状況だ。一つ目、国論がひどく分裂しているだけでなく、収拾したりまとめることができるリーダーシップが見えない。二つ目、国内外の状況がいつよりも良くない。三つ目、耐えて努力すれば克服できるという信頼までが根本から揺れている。韓国戦争(朝鮮戦争)の時も、4・19学生革命、5・16軍事クーデター、5・18光州事件の時も、幾度の政変と通貨・金融危機の時も、我々は希望を捨てなかった。上の3つの悪条件のうち少なくとも一つはそうではないと信じたからだ。しかし今回は違う。今回は違うという事実さえも認めようとしない指導層の安易な態度と処方のため、さらに絶望的であり不安だ。

憲法裁判所の最終弁論は一昨日、特別検察官の捜査は昨日終了し、今日は98回目を迎える三一節(独立運動記念日)だ。己未精神を見習うなら何かが終結され、整理され、決着しなければならないが、98年前とは違ってずたずたになった状況だ。過酷な侵奪政治の銃刀に対抗して体当たりで、太極旗とたいまつで抵抗した先祖に恥ずかしい。光化門(クァンファムン)広場とソウル広場で2つの勢力の憎悪と敵がい心が空高く噴出する。一触即発の状況だ。わずか6カ月前には誰も予想できなかった民族大分裂の現場になってしまった。

何度か打開の局面があったが、政界はこれを蹴飛ばした。「一か八か」という態度のため事態はこじれた。「弾劾になれば国論分裂と後遺症が深刻になる。弾劾は最後の手段だ。まず名誉ある退陣(下野)の道を開いておこう」と数回話したが、「正義」で繕った勝負欲が発動してこのような状況になった。問題は今からだ。このように大きな犠牲と代価を支払っても弾劾の前と後が変わらなかったり、むしろ悪化すればどうするのか。指導者運のない国だが、それでも国民は生き残らなければいけない。この危機を収拾できなければ大韓民国が歴史から消えるかもしれない。東南アジアや中南米の今日を見ると決して空言ではない。


筆者は太極旗(韓国の国旗)の心を信じる。汗と涙を流して守り育ててきた国だ。この国が左傾化したり自由民主主義が抑圧されて腕章をつけた人たちが横行するのをとうてい黙過できないとして、冬の厳しい寒さのなか老躯をひっさげて出てきた人たちが多数だ。朴槿恵(パク・クネ)大統領より国を愛する人たちだ。この人たちの愛国心と憂国衷情は認めなければいけない。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)を囲んで溶けていく蝋よりも切実に流した涙の火の行列だ。正体不明の女によって国政が壟断され、権力が私有化されることに対する剥奪感と羞恥心、怒りを感じない国民がどこにいるだろうか。自由民主主義の歴史でこのように平和に、このように大規模に、このように長期にわたりろうそく持って涙で訴えたことがあるだろうか。これ一つだけでも我々は成熟した民主市民であり、世界に堂々とできるだろう。



【時論】皆が国を心配する愛国者だ(2)

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