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【コラム】大統領さえ交代すればすべて良くなると?=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
西欧社会が今年も尋常でない。昨年の英国の欧州連合(EU)離脱国民投票、米国のトランプ大統領当選など、驚く出来事を主導した「大衆の風」が依然として激しい。3月15日に総選挙が行われるオランダでは、極右自由党のウィルダース党首が先週「オランダの街を不安にするモロッコ人のゴミを片づける」という憎悪発言で選挙運動を始めた。市民を自分側と他人に分け、他人に分類された対象を差別して呪う分裂主義・差別主義・憎悪主義の「極右三拍子」がそろう。欧州で最も寛容的で開放的といわれた国で「路上の対決」が堂々と繰り広げられている。

4、5月に大統領選挙(1次と2次投票)があるフランスでは、極右国民戦線のマリーヌ・ルペン党首が支持率1位だ。伝統の政治勢力である左右派の候補らは次々と欠陥が表れ、指示の拡張にブレーキがかかった。ルペン候補は移民者追放と欧州連合(EU)解体を主張する。EU創設主導国のフランスで「自己否定的」な声が強まっているというのだから当惑する。

9月に総選挙が行われるドイツでも反難民・反イスラムを強調する極右政党「ドイツのための選択肢」が躍進している。ドイツはユダヤ人・ジプシーなどに対するナチスの憎悪という「国家犯罪」を反省し、欧州の尊敬される国に変身した。そのような国で極右勢力とは。


これらすべてが「これが国か」という声が出てくるしかないような状況だ。しかし現地出身の外国人の友人と対話してみると、意外にもあまり心配していない雰囲気だ。不思議に思って話を聞いてみると理由があった。それは政治システムだ。フランスの場合、伝統の決選投票制度がある。1次投票で過半数の支持を得る候補が出なければ、1、2位候補が決選投票をする。極端主義を排撃する多くの有権者はここで極右候補を排除する戦略的投票をする。

こういう現象は2002年のフランス大統領選挙当時に初めて生じた。1次投票で右派のジャック・シラク候補が19.88%で1位、極右派のマリーヌ・ルペン候補が16.86%で2位となった。しかし決選投票の結果はあっけないものだった。得票率でシラク候補が82.21%だった半面、ルペン候補は17.79%に終わった。左右派はお互い相手を尊重し、極右派を阻止するために手を握った。ルペン候補には拡張性がないことが証明された。決選投票があるため極右候補が大統領になる事態を防ぐことができるというのがフランスの友人の見方だ。



【コラム】大統領さえ交代すればすべて良くなると?=韓国(2)

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