金正男（キム・ジョンナム）氏の遺体から毒ガスの神経作用剤「ＶＸ」が検出されたことが分かった。

２４日、ＡＦＰやＡＰ通信などは、マレーシア警察を引用して、保健省が解剖検査のサンプルを分析した結果、神経作用剤ＶＸが正男氏の遺体の目と顔から検出されたという暫定結論をまとめた報告書を出したと報じた。

ＶＸは、１９９５年に東京の地下鉄にまかれて大規模な死傷者を出したサリンガスよりも１００倍以上という非常に強い毒性を持つ化合物として知られている。ＶＸは中枢神経系に著しい損傷を負わせ、ＶＸにさらされれば数分以内に命を落とすこともある。呼吸器や目、皮膚などを通して人体に浸透し、鼻水や呼吸困難、視力低下、むかつき、筋肉のけいれんなどを引き起こす。


正男氏は今月１３日、マレーシア・クアラルンプールで襲撃された後、死亡前に身体の一部に麻ひ症状を示し、空港内の治療院に向かう途中で足を引きずっていたが、病院に移送される途中で結局亡くなった。