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韓経:韓銀総裁「為替操作国指定・4月危機の可能性低い」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行(韓銀)総裁は23日、金融通貨委員会直後の記者懇談会で「韓国が4月に米国から『為替操作国』に指定される可能性は低い」と述べた。一部で提起された「4月危機説」に反論したのだ。韓銀は「輸出と投資が最近回復傾向を見せているが、家計負債の急増、保護貿易主義の拡大など国内外の不確実性は相変わらずだ」とし、政策金利を8カ月連続で(年1.25%に)据え置いた。

◆「4月危機説は誇張」

4月には大宇造船海洋の社債満期が集中するうえ、米国の為替報告書の発表も予定されている。韓国が為替操作国に指定されればウォン高ドル安が進み、輸出が打撃を受けるという懸念が強い。これに関し李総裁は「全くの予想外のことではなく、すでに知られているリスク」とし「関係機関がこのようなイシューに積極的に対応している」と述べた。為替操作国指定の可能性についても「昨年2月に発効した米国の貿易促進法を基準に見ると、韓国は(為替操作国に)該当しない」とし「米国が従来の総合貿易法を活用したり細部基準を変えることもあるだろうが、結論的に可能性は高くない」と診断した。


政府と韓銀は、韓国を為替操作国に選んだ英フィナンシャルタイムズに抗議の書簡を送るなど迅速に応している。李総裁は「(当時の)記事は明確にファクト(事実)とは距離があった」とし「為替市場の変動性が拡大する場合、市場の安定のために微細調整をするだけであり、他の目的で市場に介入するのではない」と述べた。しかし李総裁は「中国が為替操作国に指定されれば、中国の成長減速と人民元安で韓国の輸出と景気にマイナスの影響を与えることがある」と懸念を表した。

◆「家計負債は軽視できず」

この日の金融通貨委員会は通貨政策方向で「先月の見通しと比較すると、消費は予想をやや下回り、輸出と設備投資は改善するだろう」と判断した。景気の流れをもう少し眺める必要があるという見解だ。一部のグローバル投資銀行(IB)の利下げ主張にもかかわらず、金融通貨委員会はこの日、全会一致で金利据え置きを決定した。

李総裁は特に輸出について「グローバル情報技術(IT)業況の好調、資源輸出国の景気回復により(輸出の)量と金額ともに増加傾向が強まった」と評価した。ハナ金融投資のイ・ミソン研究委員は「李総裁が今後の成長経路に対する自信を1月に続いて維持したとみられる」と分析した。

家計の負債に対する懸念は相変わらずだった。昨年末の家計の信用は過去最大幅(141兆2000億ウォン)で増え、1344兆3000億ウォン(約134兆円)に達した。李総裁は「家計の債務償還能力は全体的に良好」としながらも「国内総生産(GDP)比の家計負債は確かに問題がある」と述べた。続いて「家計の負債を軽視できない理由は、市場金利の上昇圧力と対内外経済環境の不確実性のため」とし「低所得低信用多重債務者など脆弱層の債務負担に留意しなければいけない」と語った。

◆ジレンマの政策金利

韓銀の政策金利算法は複雑になった。依然として消費不振であるうえ、回復傾向の輸出も保護貿易主義のリスクに直面している。しかし米国の金利が上がる中で単独で利下げをすれば、資金流出の可能性が高まる。米国と歩調を合わせて利上げすれば家計の負債が負担になる。

現代経済研究院のホン・ジュンピョ研究委員は「内需は持続的に良くないうえ輸出も下半期には増加率が鈍ると予想されるが、家計の負債が足かせになり金利を上げるのも下げるのも難しい状況が続くだろう」と述べた。また「韓銀が大統領選挙後、次期政権と政策方向を協調する必要性もあるため、9月になって金利の行方が見えてくるようだ」と語った。



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