金正男(キム・ジョンナム)氏暗殺事件に北朝鮮大使館の職員が加担したことが確認された。マレーシア警察は22日、金正男氏暗殺事件(13日)後2回目となる記者会見で、「マレーシア駐在の北朝鮮大使館2等書記官ヒョン・グァンソン(44)と現地高麗航空の職員キム・ウクイル(37)が今回の事件にかかわっている」と明らかにした。
マレーシアのカリド・アブ・バカル警察庁長官は、19日の最初の記者会見で名前を挙げた容疑者イ・ジウ(30、英語名ジェームズ)まで含めた3人に言及し、「現在マレーシアにいる。3人に対する取り調べができるように北朝鮮大使館に要請した」と述べた。金正男氏暗殺に関連して北朝鮮政府所属の人物が特定されたのは今回が初めて。
これで暗殺にかかわった北朝鮮国籍の男は計7人となった。逮捕されたイ・ジョンチョル容疑者(47)と暗殺当日に逃走した4人(ホン・ソンハク容疑者、オ・ジョンギル容疑者、イ・ジェナム容疑者、イ・ジヒョン容疑者)、マレーシアに残っているヒョン・グァンソン容疑者、キム・ウクイル容疑者だ。警察側はまだ身元が確認されていないイ・ジウ容疑者の写真を公開し、行方を追っていると伝えた。英日刊テレグラフはマレーシア高官の言葉を引用し、「ヒョン・グァンソン容疑者とキム・ウクイル容疑者はすでに北朝鮮大使館に潜伏中」と伝えた。
警察は彼らの指揮のもと、ベトナム国籍のドアン・ティ・フオン容疑者(29)とインドネシア国籍のシティ・アイシャ容疑者(25)の女2人が暗殺を実行したとみている。バカル警察庁長官は「2人の女は被害者の顔に塗ったものが毒物であることを事前に認知していた」とし「素手(bare hands)に毒を塗った後に接近し、彼の顔に順に毒物をこすりつけ(犯行後には)トイレで手を洗った」と述べた。続いて「使われた毒物の種類については確認が必要だ。容疑者らは数回、予行演習もした」と伝えた。
警察の発表の4時間後、北朝鮮大使館側はメディアを相手に声明を出した。「容疑者の女が素手を使ったというが、それなら女はどうして生きているのか」とし「これは液体が毒物ではなく死因が別にあるという意味」という論理を展開した。金正男氏が心臓発作で死亡したと主張する康哲(カン・チョル)北朝鮮大使の20日の会見と結びついている。北朝鮮はイ・ジョンチョル容疑者と女2人が直ちに釈放されるべきだとも主張した。
この日の警察の発表で金正男氏暗殺と北朝鮮のつながりが明確になったが、捜査の見通しは明るくない。北朝鮮の捜査協力の可能性がないうえ、ヒョン・グァンソン容疑者が北朝鮮大使館に潜伏したとすれば、強制的に捜査する方法もほとんどない。外交官という身分を前に出して免責特権を主張する可能性も高い。
◆警察「キム・ハンソル氏、マレーシアに来れば安全保障」
バカル警察庁長は金正男氏の遺体引き渡しに関し、「まだ遺族の誰からも連絡を受けていない」と話した。金正男氏の息子キム・ハンソル氏の入国説については「噂にすぎない」とし「彼がマレーシアに来れば安全を保障する」と述べた。
警察の発表直後に訪れた高麗航空クアラルンプール事務室には誰もいなかった。市内の中心街から5分の距離にあるビルの20階だ。航空・建設会社など20社が仕切りで分けられて共用する空間だった。記者の出入りを制止する外国航空会社の職員に「高麗航空はここにあるのか」と尋ねると、「そうだが、職員は今日出勤していない」と答えた。ここを管理する会社「ハイスカイ」に問い合わせると、「(高麗航空の職員は)金曜日(17日)まで出ていた。他の事務室を確保したと言って出ていったが、どこかは知らない」と話した。
17日は北朝鮮国籍のイ・ジョンチョル容疑者が逮捕された日だ。イ・ジョンチョル容疑者が逮捕されて捜査が及ぶことを懸念した高麗航空側が急いで出ていったという推測が可能だ。
高麗航空は2011年、マレーシアに就航した。国連の対北朝鮮制裁決議で2014年に入って平壌(ピョンヤン)-クアラルンプール路線は運航が中断した。ハイスカイ側の説明が事実なら、運航中断にもかかわらず高麗航空職員は17日までここで「ある種の業務」を実行中だったということだ。ここから徒歩10分の距離のビルには「高麗航空マネジメント」という企業が入居していたが、昨年11月に撤収したことが確認された。
マレーシアのカリド・アブ・バカル警察庁長官は、19日の最初の記者会見で名前を挙げた容疑者イ・ジウ(30、英語名ジェームズ)まで含めた3人に言及し、「現在マレーシアにいる。3人に対する取り調べができるように北朝鮮大使館に要請した」と述べた。金正男氏暗殺に関連して北朝鮮政府所属の人物が特定されたのは今回が初めて。
これで暗殺にかかわった北朝鮮国籍の男は計7人となった。逮捕されたイ・ジョンチョル容疑者(47)と暗殺当日に逃走した4人(ホン・ソンハク容疑者、オ・ジョンギル容疑者、イ・ジェナム容疑者、イ・ジヒョン容疑者)、マレーシアに残っているヒョン・グァンソン容疑者、キム・ウクイル容疑者だ。警察側はまだ身元が確認されていないイ・ジウ容疑者の写真を公開し、行方を追っていると伝えた。英日刊テレグラフはマレーシア高官の言葉を引用し、「ヒョン・グァンソン容疑者とキム・ウクイル容疑者はすでに北朝鮮大使館に潜伏中」と伝えた。
警察は彼らの指揮のもと、ベトナム国籍のドアン・ティ・フオン容疑者(29)とインドネシア国籍のシティ・アイシャ容疑者(25)の女2人が暗殺を実行したとみている。バカル警察庁長官は「2人の女は被害者の顔に塗ったものが毒物であることを事前に認知していた」とし「素手(bare hands)に毒を塗った後に接近し、彼の顔に順に毒物をこすりつけ(犯行後には)トイレで手を洗った」と述べた。続いて「使われた毒物の種類については確認が必要だ。容疑者らは数回、予行演習もした」と伝えた。
警察の発表の4時間後、北朝鮮大使館側はメディアを相手に声明を出した。「容疑者の女が素手を使ったというが、それなら女はどうして生きているのか」とし「これは液体が毒物ではなく死因が別にあるという意味」という論理を展開した。金正男氏が心臓発作で死亡したと主張する康哲(カン・チョル)北朝鮮大使の20日の会見と結びついている。北朝鮮はイ・ジョンチョル容疑者と女2人が直ちに釈放されるべきだとも主張した。
この日の警察の発表で金正男氏暗殺と北朝鮮のつながりが明確になったが、捜査の見通しは明るくない。北朝鮮の捜査協力の可能性がないうえ、ヒョン・グァンソン容疑者が北朝鮮大使館に潜伏したとすれば、強制的に捜査する方法もほとんどない。外交官という身分を前に出して免責特権を主張する可能性も高い。
◆警察「キム・ハンソル氏、マレーシアに来れば安全保障」
バカル警察庁長は金正男氏の遺体引き渡しに関し、「まだ遺族の誰からも連絡を受けていない」と話した。金正男氏の息子キム・ハンソル氏の入国説については「噂にすぎない」とし「彼がマレーシアに来れば安全を保障する」と述べた。
警察の発表直後に訪れた高麗航空クアラルンプール事務室には誰もいなかった。市内の中心街から5分の距離にあるビルの20階だ。航空・建設会社など20社が仕切りで分けられて共用する空間だった。記者の出入りを制止する外国航空会社の職員に「高麗航空はここにあるのか」と尋ねると、「そうだが、職員は今日出勤していない」と答えた。ここを管理する会社「ハイスカイ」に問い合わせると、「(高麗航空の職員は)金曜日(17日)まで出ていた。他の事務室を確保したと言って出ていったが、どこかは知らない」と話した。
17日は北朝鮮国籍のイ・ジョンチョル容疑者が逮捕された日だ。イ・ジョンチョル容疑者が逮捕されて捜査が及ぶことを懸念した高麗航空側が急いで出ていったという推測が可能だ。
高麗航空は2011年、マレーシアに就航した。国連の対北朝鮮制裁決議で2014年に入って平壌(ピョンヤン)-クアラルンプール路線は運航が中断した。ハイスカイ側の説明が事実なら、運航中断にもかかわらず高麗航空職員は17日までここで「ある種の業務」を実行中だったということだ。ここから徒歩10分の距離のビルには「高麗航空マネジメント」という企業が入居していたが、昨年11月に撤収したことが確認された。
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