金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害されたマレーシアで、北朝鮮とマレーシア・韓国の間の外交戦が激しくなっている。15日、金正男氏の遺体をめぐり双方が激しく対立した。北朝鮮側は剖検の前に遺体の引き渡しを強く要求したが、マレーシア当局は剖検を強行した。剖検の結果はまだ公開されていない。剖検後の遺体引き渡しをめぐっても対立している。この日夜までマレーシア政府は北朝鮮側に遺体引き渡しの意思を明らかにしなかった。今回の事件の最も明白な証拠の一つが遺体であるため、真実究明のために遺体の引き渡し時期を遅らせる可能性も提起される。
マレーシアの北朝鮮大使館はこの日午前から遺体確保のために総力戦を繰り広げた。カン・チョル大使をはじめとする大使館の職員はクアラルンプール病院(HKL)を訪れた。事件が重大であるためか、カン大使は遅くまで病院に残って遺体の引き渡しを要求した。カン大使は、死亡者がキム・チョルという名前の北朝鮮パスポート所持者と確認されただけに自国民の遺体引き渡しを受ける、と主張したという。
しかしマレーシア当局はこれを受け入れなかった。この日午後、現地韓国大使館の関係者は「遺体が午前9時30分ごろ剖検室に入ったが、夜遅く剖検が終わったと見ると剖検をめぐる双方の交渉は容易でなかったようだ。マレーシアが捜査権を持つが、とにかく殺害されたのが北の国民なので外交的にも複雑な事件」と話した。
韓国外交部も金正男氏の遺体に関連し、マレーシア当局と緊急調整に入った。外交部の関係者は、「我々への遺体引き渡しを進めているのか」という記者の質問に対し、「それはノーコメント」と答えた。そして「通常、死亡者の国籍が確認されれば該当国に遺体を引き渡すが、今回の事案は通常の状況でない」と述べた。
情報機関出身の専門家らは北朝鮮が急いで遺体引き渡しを要求する最も大きな理由に死因の隠ぺいを挙げた。ヨム・ドンジェ成均館大招へい教授(元国家情報院1次長)は「テロの証拠をなくすために遺体を死守しようとするだろう」と説明した。毒殺の場合、剖検をすればどんな毒物がどのように使われたかが容易に判明する。通常、暗殺に使われる毒物は限られている。人を殺害できるほどの高濃度毒物は民間で開発するのが難しいというのが専門家らの意見だ。したがって、いつどこで製造されたか、いわゆる「毒物DNA」を逆追跡すれば、誰の犯行かを明らかにできる。
このためマレーシア当局が遺体引き渡しを拒否することを知りながらも北朝鮮側が急いで遺体引き渡しを要請した可能性もある。ヨム教授は「北側が遺体引き渡し要求に積極的でない場合、犯行を自認する姿になることもある」とし「特に最高指導者の家族が死亡したため、遺体の引き渡しを急いで要請する姿を見せて犯行を隠そうという意図が隠れていると考えられる」と説明した。
韓国はマレーシア当局の徹底的な調査が必要だという立場を伝えたという。匿名を求めた元情報当局の関係者は「今回の事件の真実が明らかになれば、北の内部状況をより明確に判断できるだろう」とし「北の軍事的脅威が強まる中、対北戦略にも役に立つはず」と話した。続いて「事件発生から3、4時間後に関連情報を受けたのは、マレーシア大使を務めた李炳浩(イ・ビョンホ)国家情報院長の人脈があったと把握している」と語った。
一部では今後の遺体処理をめぐる攻防の可能性も提起されている。今回の事件は複数の国がかかわった国際テロであり、捜査を通じて明確な結果が出るまで遺体の引き渡しは遅れる可能性がある。この場合、北朝鮮の強い反発が予想される。ある元情報機関長は「遺体引き渡し問題をめぐり国家情報院と米中央情報局(CIA)がマレーシア情報当局と緊密に協調しているはず」とし「今後も北が望むように進行するのは難しいだろう」と述べた。
マレーシアの北朝鮮大使館はこの日午前から遺体確保のために総力戦を繰り広げた。カン・チョル大使をはじめとする大使館の職員はクアラルンプール病院(HKL)を訪れた。事件が重大であるためか、カン大使は遅くまで病院に残って遺体の引き渡しを要求した。カン大使は、死亡者がキム・チョルという名前の北朝鮮パスポート所持者と確認されただけに自国民の遺体引き渡しを受ける、と主張したという。
しかしマレーシア当局はこれを受け入れなかった。この日午後、現地韓国大使館の関係者は「遺体が午前9時30分ごろ剖検室に入ったが、夜遅く剖検が終わったと見ると剖検をめぐる双方の交渉は容易でなかったようだ。マレーシアが捜査権を持つが、とにかく殺害されたのが北の国民なので外交的にも複雑な事件」と話した。
韓国外交部も金正男氏の遺体に関連し、マレーシア当局と緊急調整に入った。外交部の関係者は、「我々への遺体引き渡しを進めているのか」という記者の質問に対し、「それはノーコメント」と答えた。そして「通常、死亡者の国籍が確認されれば該当国に遺体を引き渡すが、今回の事案は通常の状況でない」と述べた。
情報機関出身の専門家らは北朝鮮が急いで遺体引き渡しを要求する最も大きな理由に死因の隠ぺいを挙げた。ヨム・ドンジェ成均館大招へい教授(元国家情報院1次長)は「テロの証拠をなくすために遺体を死守しようとするだろう」と説明した。毒殺の場合、剖検をすればどんな毒物がどのように使われたかが容易に判明する。通常、暗殺に使われる毒物は限られている。人を殺害できるほどの高濃度毒物は民間で開発するのが難しいというのが専門家らの意見だ。したがって、いつどこで製造されたか、いわゆる「毒物DNA」を逆追跡すれば、誰の犯行かを明らかにできる。
このためマレーシア当局が遺体引き渡しを拒否することを知りながらも北朝鮮側が急いで遺体引き渡しを要請した可能性もある。ヨム教授は「北側が遺体引き渡し要求に積極的でない場合、犯行を自認する姿になることもある」とし「特に最高指導者の家族が死亡したため、遺体の引き渡しを急いで要請する姿を見せて犯行を隠そうという意図が隠れていると考えられる」と説明した。
韓国はマレーシア当局の徹底的な調査が必要だという立場を伝えたという。匿名を求めた元情報当局の関係者は「今回の事件の真実が明らかになれば、北の内部状況をより明確に判断できるだろう」とし「北の軍事的脅威が強まる中、対北戦略にも役に立つはず」と話した。続いて「事件発生から3、4時間後に関連情報を受けたのは、マレーシア大使を務めた李炳浩(イ・ビョンホ)国家情報院長の人脈があったと把握している」と語った。
一部では今後の遺体処理をめぐる攻防の可能性も提起されている。今回の事件は複数の国がかかわった国際テロであり、捜査を通じて明確な結果が出るまで遺体の引き渡しは遅れる可能性がある。この場合、北朝鮮の強い反発が予想される。ある元情報機関長は「遺体引き渡し問題をめぐり国家情報院と米中央情報局(CIA)がマレーシア情報当局と緊密に協調しているはず」とし「今後も北が望むように進行するのは難しいだろう」と述べた。
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