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【社説】憲法裁判所を無力化する勢力は誰か=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
憲法裁判所の弾劾日程は権力の空白状態に陥った大韓民国が危機の中を進みながら採択している基準時間だ。この時間軸が揺れれば、大統領選挙の日程も、政府の構成も、市場と市民社会の日常生活もすべて影響を受けることになる。ところが昨年12月9日に国会の弾劾訴追案が可決されて以降、2カ月間うまく回っていた弾劾審判の時計を政治勢力が自己の欲望で無理やり回そうとしていると警告せざるをえない。

有力な大統領候補である文在寅(ムン・ジェイン)前「共に民主党」代表は一昨日、「弾劾もまだなのに、政界が全く別のところに関心を向けている。ろうそくをさらに高く掲げ、必ず弾劾を貫徹しなければならない」と述べたことに続き、昨日は「憲法裁判所が速やかに審判を下してほしい」と圧迫した。

秋美愛(チュ・ミエ)民主党代表も「2月末までにはこのうんざりする状況が終息することを願っていた国民の期待を憲法裁判所が裏切った。早期弾劾と特検延長を求める総力闘争を展開する」と主張した。民主党・国民の党・正義党は、早期弾劾のために野党3党による共同対応を進めていくという。


大統領選への準備に没頭した野党圏が、突然ろうそく闘争を叫ぶのは、政界を落ち着きなく揺さぶっている「弾劾延期論」「弾劾棄却説」「3月大乱説」のせいだ。汚いというほかない朴槿恵(パク・クネ)大統領側の時間稼ぎ作戦のせいで、憲法裁判所の2月宣告が失敗に終わったことで、3月13日(イ・ジョンミ憲法裁判官の退任日)までは弾劾決定が不可能だというのが弾劾延期論の要旨だ。決定期日が延期になれば、裁判官7人で弾劾を審議しなければならなくなるばかりか、勢い猛々しい場外の太極旗勢力の外圧まで加わり、弾劾そのものが失敗に終わるというのが棄却説で、どんな決定が下されようとも広場のろうそくと太極旗の勢力が呪いと殺気にまみれた衝突を繰り広げるというのが大乱説の核心だ。

このようなデマに振り回されるのは、憲法裁判所の能力と自律性、独立性を害するだけでなく、78%に達する弾劾賛成の国民世論、国会議員定員300人中234人が弾劾訴追案に賛成した立法府の正当性を自ら貶めるものだ。このような時ほど憲法裁判所を信じなければならない。弾劾日程に介入しようとする衝動を自制しなければならない。棄却だろうが認容だろうが最終決定を承服すると言わなければならない。これが大統領弾劾の最後の決定を政界や町の市民集会ではなく、憲法裁判所に任せた憲法精神だ。

文在寅氏と民主党は政治の実質的主導権を握っている以上、党派的な利益よりも国家的・憲法的な価値を守るという立場に立てくれることを願う。ろうそくを手にするよりも憲法裁判所の判断を尊重するとの立場を表明することが正道だ。太極旗の勢力に対抗するために場外に出るという態度は授権政党にふさわしくない。国民を不安がらせるだけだ。民主党が早期弾劾を要求しながら、弾劾審議の事実上の前提になる特検は延長するべきだとする主張も矛盾している。民主党が出した法案通り、特検を50日延長すれば、憲法裁判所がそれだけ弾劾日程を遅らせても何も言えないだろう。弾劾の時計の針を調整する権限を持つ者は憲法裁判所だけだ。政界と町の市民が憲法裁判所を信じて、後押ししてこそ憲法が生かされる。



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