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【社説】少女像が与えた在日同胞の苦痛も思いやるべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
釜山(プサン)日本総領事館前の慰安婦少女像の設置によって触発された韓日間の葛藤が1カ月過ぎた今も解決の突破口を見つけられずにいる。特に、少女像設置に反発して帰国した長嶺安政駐韓日本大使の復帰が来月以降になるとの見方が出ている中、両国間の神経戦は果てしなく続く状況だ。

このような渦中、在日本大韓民国民団代表団がソウルに訪ねてきて「釜山少女像を別の場所に移転してほしい」と尹炳世(ユン・ビョンセ)外交長官に訴えたという。民団によると、「韓日関係の悪化で事業が困難に陥り、自殺した同胞まで出ているほどだ」という。状況はこれ以上なく深刻だ。

日帝が純真無垢な少女まで連行して性的奴隷にした事実は到底許しがたい反倫理的犯罪で、歴史的断罪を受けて当然だ。だが、そうだとしても、抗議の意だと言って日本総領事館の鼻の先に少女像を設置することが果たして賢明なことかどうかはまた別の問題だ。釜山少女像のために、在日同胞がこの上ない苦痛を味わっているなら、これも当然勘案すべきことだ。


それだけではない。現在、韓日両国はこれまで以上に息を合わせて取り組むべき状況に置かれている。トランプ政権は近く米軍駐留費および通商問題で両国に圧迫を加えることは明らかだ。両国はまた、北核をはじめ、目前に迫ってきている安保脅威に対処するためにも協力が避けられない境遇だ。少女像問題に足をひっぱられて互いに排斥だけしているには、状況がとても深刻だ。このような境遇を勘案し、韓国政府はこじれにこじれた韓日関係を本来の軌道に載せる出口戦略を稼動しなければならない。今月15日からドイツで相次いで開かれる主要G20外相会議およびミュンヘン安保会議を事態打開の契機にするには十分だ。

日本も韓日関係の間で新たな障害物に浮上した浮石寺(ブソクサ)仏像の引き渡しおよび独島(ドクト、日本名・竹島)少女像設置問題など、韓国の努力で事態の悪化を食い止めた事実を心に留めておくべきだ。安倍政府にとって、韓日関係改善に向けた柔軟な姿勢を取る貴重な名分ができたのだ。韓日が国内政治だけを意識して両国関係が漂流するに任せておけば、互いにとって大きな損害になるだけに、今からでも関係改善に全力を注がなくてはならない。



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