安倍首相はターンブル豪首相との電話会談でTPPの今後について話し合ったという。日本は中国が米国主導のTPPに対抗して推進する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協議を継続するという話も流している。TPP参加国の豪州とニュージーランドも米国が抜けてもTPPを推進するとし、中国やインドネシアなどの参加を望むという立場を表した。こうした雰囲気を読み取った中国は、米国のTPP離脱宣言でRCEPに弾みがつくことをそれとなく望む感じだ。
しかし米国が抜けたTPPとRCEPが動力を得るかは疑問だ。TPP参加国が代案として言及するRCEPは中国の産業構造や不透明な法的システムを考えるとTPP水準の貿易自由化を期待しにくい。形だけの自由貿易に終わる可能性が高い。TPP参加国によるRCEPへの言及が米国に向けた外交的修辞として聞こえる理由だ。
しかし米国が抜けたTPPとRCEPが動力を得るかは疑問だ。TPP参加国が代案として言及するRCEPは中国の産業構造や不透明な法的システムを考えるとTPP水準の貿易自由化を期待しにくい。形だけの自由貿易に終わる可能性が高い。TPP参加国によるRCEPへの言及が米国に向けた外交的修辞として聞こえる理由だ。
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