シュミット委員は「リオデジャネイロ五輪で韓国のフェンシング選手(パク・サンヨン)がハンガリー選手に大逆転勝ちして優勝した。この場面を見た子どもたちがフェンシングを習おうとしている。こういうものが五輪の生きたレガシー」と語った。
平昌オリンピックレガシーシンポジウムに出席するために韓国を訪れたパール・シュミット国際オリンピック委員会(IOC)委員(75)の言葉だ。五輪フェンシング金メダリストのシュミット委員は2010年から2年間、ハンガリー大統領も務めた。
シュミット委員は24日、ソウルオリンピックパークテルで開かれた「平昌オリンピックレガシーシンポジウム」でテーマ発表をした。国際スポーツイベントのキーワードになった「レガシー」とは、大会後に競技場や施設など有無形の資産をうまく活用しようという意味が込められている。
23日にソウル瑞草区良才洞のホテルで会ったシュミット委員は「IOCは『アジェンダ2020』プログラムに取り組んでいる。五輪の持続可能性を高め、費用を最小化し、生態的足跡を少なく残そうというものだ。例えば五輪後には誰も使用しないスキージャンプ台は建設するのはやめよう、その代わりにすでにあるものをうまく活用しようということだ」と説明した。
シュミット委員はトーマス・バッハIOC委員長(64、ドイツ)と40年間の付き合いだ。2人は1976年モントリオール五輪に出場した。バッハ委員長はこの大会のフェンシング男子フルーレ団体で金メダルを獲得した。シュミット委員は68年メキシコシティ五輪、72年ミュンヘン五輪エペ団体戦の金メダリストだ。種目が異なるため直接対決はなかったが、2人は「フルーレ(胴攻撃だけ可能)とエペ(全身攻撃可能)のうちどちらがもっと頭をよく使い、技術が多彩か」をめぐり論争し、からかい合ったりもしたという。
シュミット委員は「バッハ委員長は環境の持続可能性について絶えず問題提起をする。平昌も優れた自然環境を持つ。平昌組織委が『一酸化炭素排出ゼロ』宣言をして実践するという点を高く評価する」と述べた。
平昌五輪は成功するだろうが重要なのはレガシー(2)
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