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【社説】過渡期の韓国外交、安定的状況管理が最善だ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本の安倍晋三首相がきのう「日韓慰安婦合意は政権が変わっても実行されなければならない」と強調した。韓国の民間団体が釜山(プサン)の日本総領事館前に慰安婦少女像を設置したことに対する抗議の表示として駐韓大使と釜山総領事を召還し、韓日間通貨スワップ交渉中断を宣言してから2日ぶりに首相が直接乗り出して韓国の現政権と次期政権を圧迫した格好だ。適当な対応カードがない外交部はどうすることもできず日本の圧迫が和らぐことだけを願っている。

年初から韓国外交は袋叩きの境遇だ。中国に蹴られ、日本に爆発され、米国に無視される格好だ。高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に反発する中国は圧迫レベルを高め続けている。昨年7月から韓中軍事協力を全面中断したのに続き、韓流禁止令を拡大し、韓国企業に対する規制を強化している。

20日に就任するトランプ次期米大統領はメキシコに工場を作ろうとする日本のトヨタ自動車を狙って攻撃に出た。メキシコに工場を作るなら高い国境税を覚悟せよということだ。メキシコに工場を持っていたり作ろうとする韓国企業にも近く火の粉が降りかかるとみなければならない。トランプ氏は中国と日本の大使は早くから内定したが韓国に対してはまだ何の言葉もない。彼の眼中に韓国がなかったり、あっても優先順位で押されているという意味かもしれない。


気を確かに持つのが難しいほど激しい波が四方から同時に押し寄せているが、韓国外交はリーダーシップ不在状態だ。黄教安(ファン・ギョアン)首相兼大統領権限代行にコントロールタワー役を期待するのは現実的に無理だ。1日も早く弾劾政局が終えられリーダーシップが再確立されることが最善だが、その期間がどれだけかかるのかわからない。それでも手を離したまま過渡期を過ごすことはできない。外交と経済を担当する高位当局者が愛国心と責任感を持って前面に出なければならない。

非常状況であるだけに現状打開より維持に焦点を合わせて最大限安定的に状況を牽引していくしかない。その上に柳一鎬(ユ・イルホ)経済副首相と金寛鎮(キム・グァンジン)国家安保室長がトランプ陣営との協議のためきのう米国に向かったのは遅くはあるが幸いだ。米中間に挟まれていることを祝福と言った外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官も自ら責任を負う姿勢で過渡期状況管理に最善を尽くさなければならない。潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長帰国行事に気を遣う暇な状況でない。

政界も協力しなければならない。対外政策に対する各自の考えと構想がどうであれ、次期大統領候補は政府が一貫性を持って過渡期を超えられるよう助けなければならない。THAAD配備や慰安婦合意に対する政府政策に同意しないからと国が危機の状況で政府を揺さぶるのは正しくない行ないだ。中国政府と直接THAAD問題を協議した野党訪中団の行動が批判を受ける理由だ。次期政権が発足するまでは現政権を助けるのが外交的被害を最小化する道だ。



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