映画『マスター』でチン会長役を演じた俳優のイ・ビョンホン。少額のお金で人々を困らせる詐欺師や数十億台規模の経済犯罪とは違ったスケールの金融詐欺を繰り広げる。(写真提供=CJエンターテインメント)
イ・ビョンホンが先月の青龍映画賞主演男優賞受賞の感想で「初めて映画『インサイダーズ/内部者たち』のシナリオを読んで誇張されすぎているのではと考えたが、今は現実が映画を凌駕してしまったようだ」と明らかにしたように、現実と映画の境界が曖昧になりつつある。社会批判的なメッセージを込め、社会的な公憤を動力とするのは最近の韓国映画のトレンドでもある。映画『インサイダーズ/内部者たち』(916万)だけでなく、昨年は財閥3世の好き勝手な行動を懲らしめる警察の活躍像を描いた『ベテラン』(1341万)や欠陥工事から救助過程まですべてがずさんだらけだったことを暴く『トンネル』(712万)等がその例だ。興行が確実に保障される「社会的憤怒ジャンル」という言葉まで出てきている始末だ。
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