「朴槿恵（パク・クネ）は退陣しろ。主権者の命令だ」。２５日午後１０時３０分ごろ、ソウル鍾路区（チョンノグ）清雲（チョンウン）・孝子洞（ヒョジャドン）住民センターの前に淑明女子大の学生など約１０００人の大学生が集まった。大学生らは青瓦台（チョンワデ、大統領府）から約２００メートル離れたここでスローガンを叫んだ。

１００万人以上が集まると予想される第５回ろうそく集会を翌日に控えた２５日、全国各地で「前哨戦」性格の集会・デモが開かれた。各大学学生会連帯団体の「朴槿恵政権退陣のための全国大学生時局会議」はこの日午後６時３０分から「大学生総決起大会」を進行した。市民も加勢し、約１万人（主催側推算）が光化門（クァンファムン）広場に集まった。参加者は片手にろうそく、片手に「朴槿恵即刻退陣」「これが国か」などと書かれたカードを持ってデモに参加した。

警察は青瓦台から９００メートルほどの距離にある内資洞（ネジャドン）ロータリーまで行進を許可していた。しかし裁判所が時局会議側の申請を受け入れ、清雲・孝子洞住民センターまで前進した。


全国農民会総連盟（全農）の会員１０００余人で構成された「全ボン準（チョン・ボンジュン）闘争団」はこの日、貨物車とトラクターで上京した。闘争団は午後５時からソウル鍾路区政府ソウル庁舎の前で農民大会を開く計画だった。警察は前日、集会禁止通告をし、裁判所もトラクター・貨物車など農機械を除いた集会および行進に限り認めた。

警察は京畿道（キョンギド）安城（アンソン）、ソウル良才（ヤンジェ）などに検問所を設置し、これら農機械がソウルに進入するのを防いだ。良才の４車線のうち２車線に農民の貨物車両およそ２００台が並び、深夜まで交通渋滞が続いた。

２６日には大規模なろうそく集会が開かれる。先月２９日以降５回目の週末集会だ。全国民主労働組合総連盟（民主労総）など１５００余り市民団体で構成された「朴槿恵政権退陣非常国民行動」（国民の行動）は午後６時、光化門広場で集会を始める。主催側の関係者は「過去最大規模の２００万人（ソウル１５０万人、全国５０万人）が全国でろうそく集会に参加すると予想される。今回も非暴力平和原則は維持される」と述べた。

国民行動は２６日午後４時から「青瓦台包囲行進」を行う。世宗路（セジョンノ）交差点から政府ソウル庁舎昌成洞（チャンソンドン）別館、セマウル金庫光化門支店、三清路（サムチョンノ）セウムアートスペース前、青雲・孝子洞住民センターにそれぞれ行進し、青瓦台を取り囲む形をつくる計画だ。警察に対して４つの経路・２０００人ずつの集会・行進を申告した。本行事が終わった午後８時からはまた世宗路交差点を出発し、新門内路・貞洞・西小門路などを経て景福宮（キョンボックン）駅交差点まで９つの経路で行進する。

警察は行進を栗谷路（ユルゴンノ）の南側までに制限しようとした。しかし裁判所は日が沈むまでは国民行動側が申告した行進（午後１時から５時３０分）、集会（午後１時から５時）がすべて可能と決定した。集会の規模は天気の影響を受ける可能性がある。気象庁は２６日午後からソウルに雨または雪が降ると予報した。

◆トイレ２１０カ所を開放、地下鉄・バス運行延長

２６日の第５回ろうそく集会を控え、ソウル市が集会参加者不便解消策を出した。ソウル市は地下鉄駅舎・階段・換気口周辺に安全要員５４２人を配置することにした。急病患者の発生に備えて移動救助隊２１０人を含め、消防隊員４２５人が集会現場周辺で待機する。消防車両４１台も集会場所に分散配置する。

集会参加者が利用できるよう都心のビルのトイレ２１０カ所を開放する。移動式トイレ１６カ所も設置される。ソウル広場と清渓（チョンゲ）広場には迷子保護・遺失物申告・救急安全案内所２カ所を設置し、授乳室６カ所も運営する。

また、集会参加者の帰宅のため地下鉄１－５号線の便数を増やす。深夜バス都心経由６路線にはバス１１台を追加する。地下鉄・バスの運行時間延長は集会当日の状況を見て決めることにした。開放トイレの位置など詳細情報はソウル市情報サイト（mediahub.seoul.go.kr）と１２０茶山（ダサン）コールセンターで確認できる。