大統領の弾劾手続きが急速に現実味を帯びてきた。早ければ来週中に弾劾訴追案の国会発議と票決手続きを踏むというのが野党の日程だ。セヌリ党では金武星(キム・ムソン)前代表が大統領選不出馬宣言とともに弾劾発議の先頭に立つと明らかにしてから、弾劾に賛成する議員が増えている。
実際、大統領の退陣がかかっている弾劾はできる限り避けるべき最後の手段であり、国家的不幸だ。問題は朴槿恵(パク・クネ)大統領が検察によって犯罪被疑者になった憲政史上類をみない状況で、検察捜査すら拒否しているという点だ。しかも、朴氏は国民向け謝罪談話で検察捜査に誠実に臨むと約束した。2線後退、下野、退陣への意思がないということを明らかにした後、国政運営には積極的だ。さらに、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「いっそ憲法・法律の手続きに則って論争をまとめてほしい」と事実上、弾劾審判を要請した。弾劾は避けられなくなったわけだ。
朴大統領はミル・Kスポーツ財団の不法設立および強制的な資金集め、機密文書の流出などを共謀した疑いで被疑者になった。青瓦台は崔順実(チェ・スンシル)被告の苦情窓口ともいわれている。全国の怒った民心が毎週、ろうそくを手にして街に出ている中、被疑者身分の大統領が後1年以上も残っている任期を全うすることは民主主義と言えないだろう。中央日報の世論調査では、朴大統領の去就について90%を越える人々が「下野でも弾劾でも大統領の任期中止が不可避」との立場だった。「大統領の任期を保障しなければならない」という回答者は2.2%に過ぎないことが分かった。週末のろうそくの灯りが増える一方なのは、このような民心が反映されているめだ。
ただ、弾劾が唯一の道だとしても、できる限り早く終えなければならない。実際に国会で弾劾案が通過すれば、弾劾訴追案は最長180日間、憲法裁判所での審判を経なければならない。その間、大統領の職務は停止する。憲法裁判所の最終決定が遅れるほど植物政府が無政府状態に転落する可能性は大きくなり、社会全体には反目が深まり衝突が激しくなるのは明らかだ。弾劾案の国会通過をめぐって与野党における各政派間の摩擦が強まるのも目に見えている。その上に安保と経済の複合的な危機にも直面している。弾劾より挙国中立内閣と秩序ある退陣に対する要求が大きかったのは、このような懸念の声があったからだ。だが、大統領がすべての合理的解決策をはねつけた以上、もはや他の選択肢は消えた。
そのため、政界は国政混乱を最小限にとどめる案を見出すことに取り組む必要がある。特に、野党は弾劾政局が始まる瞬間、政局管理の責任が巨大野党の役割になるということを肝に銘じるべきだ。大統領の首相推薦を拒否し弾劾案が国会を通過すれば、黄教安(ファン・ギョアン)首相が大統領権限代行になる下地をつくったのが今の野党だ。さらに、野党の一部からは国政混乱が長引いても損することはないという声も出ているという。つまり、来年の大統領選で不利なことはないというのだ。国家的非常事態を楽しんでいるという批判が出た瞬間、怒った民心の矢をかわすのは難しい。政界全体が「秩序ある弾劾」のために協力する時を迎えている。
実際、大統領の退陣がかかっている弾劾はできる限り避けるべき最後の手段であり、国家的不幸だ。問題は朴槿恵(パク・クネ)大統領が検察によって犯罪被疑者になった憲政史上類をみない状況で、検察捜査すら拒否しているという点だ。しかも、朴氏は国民向け謝罪談話で検察捜査に誠実に臨むと約束した。2線後退、下野、退陣への意思がないということを明らかにした後、国政運営には積極的だ。さらに、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「いっそ憲法・法律の手続きに則って論争をまとめてほしい」と事実上、弾劾審判を要請した。弾劾は避けられなくなったわけだ。
朴大統領はミル・Kスポーツ財団の不法設立および強制的な資金集め、機密文書の流出などを共謀した疑いで被疑者になった。青瓦台は崔順実(チェ・スンシル)被告の苦情窓口ともいわれている。全国の怒った民心が毎週、ろうそくを手にして街に出ている中、被疑者身分の大統領が後1年以上も残っている任期を全うすることは民主主義と言えないだろう。中央日報の世論調査では、朴大統領の去就について90%を越える人々が「下野でも弾劾でも大統領の任期中止が不可避」との立場だった。「大統領の任期を保障しなければならない」という回答者は2.2%に過ぎないことが分かった。週末のろうそくの灯りが増える一方なのは、このような民心が反映されているめだ。
ただ、弾劾が唯一の道だとしても、できる限り早く終えなければならない。実際に国会で弾劾案が通過すれば、弾劾訴追案は最長180日間、憲法裁判所での審判を経なければならない。その間、大統領の職務は停止する。憲法裁判所の最終決定が遅れるほど植物政府が無政府状態に転落する可能性は大きくなり、社会全体には反目が深まり衝突が激しくなるのは明らかだ。弾劾案の国会通過をめぐって与野党における各政派間の摩擦が強まるのも目に見えている。その上に安保と経済の複合的な危機にも直面している。弾劾より挙国中立内閣と秩序ある退陣に対する要求が大きかったのは、このような懸念の声があったからだ。だが、大統領がすべての合理的解決策をはねつけた以上、もはや他の選択肢は消えた。
そのため、政界は国政混乱を最小限にとどめる案を見出すことに取り組む必要がある。特に、野党は弾劾政局が始まる瞬間、政局管理の責任が巨大野党の役割になるということを肝に銘じるべきだ。大統領の首相推薦を拒否し弾劾案が国会を通過すれば、黄教安(ファン・ギョアン)首相が大統領権限代行になる下地をつくったのが今の野党だ。さらに、野党の一部からは国政混乱が長引いても損することはないという声も出ているという。つまり、来年の大統領選で不利なことはないというのだ。国家的非常事態を楽しんでいるという批判が出た瞬間、怒った民心の矢をかわすのは難しい。政界全体が「秩序ある弾劾」のために協力する時を迎えている。
この記事を読んで…