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「楽しむものがないソウル駅広場は0点の場所」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国・ニューヨークのマンハッタンの真ん中にあるブライアント公園はニューヨーカーの日光浴の名所として有名だ。冬にはスケート場も設置され、いつも人々で込み合っている。だが、以前は5本指に入るような避けるべき場所だった。1970年代の公園は9つのグループの麻薬商人が横行する麻薬取り引き場所として悪名高かった。「都市が発展するほど危険になる」という懐疑心が都市民の間に漂った時、ロックフェラー財団が公園を変えるのを後援すると乗り出した。81年頃にリモデリングを始めて今日の姿に変えた。塀がなくて、出入口が広く、便利な施設が設置された。

プロジェクトを実行したのは米国の公共デザイン関連民間団体であるPPS(Project for Public Space)だ。75年に発足したPPSはブライアント公園プロジェクトを皮切りにこれまで世界34カ国、3000カ所余りを越える「場所の変身」プロジェクトに参加した。

最近、PPSの設立者であるフレッド・ケント会長(74)にソウル駅近くで会った。ケント会長は韓国文化体育観光部主催で11日に釜山(プサン)で開かれた公共デザイン国際シンポジウム参加のため訪韓した。ケント会長は「場所を1つの用途ではなく多様な用途でデザインして人々が留まるようにするのが重要だ」とし、「こんにち多くの公共空間がすっきりときれいに開かれた、使用できる空間ではなく見る空間に意図的に設計されているのが問題」と強調した。


都市再生の専門家であるケント会長の目にはソウルの空っぽの広場文化がしっくりこなかったようだ。粗悪な仮設の建物が入っているだけの光化門(クァンファムン)、市庁、ソウル駅前の広場で人々が留まってすることがないということを問題点と指摘した。「光化門広場周辺の建物の規模がとても大きくて雄壮です。その建物と広場が断絶していて、することがありません。都市をデザインする時に場所ではなく建物にだけ集中する文化を変えなければなりません。高層建物の下の階には『ヒューマン・スケール』を生かした、人々が使用できる空間がさらに必要です。ソウル駅広場も点数をつけるとしたら0点です。列車に乗る以外に訪れる理由がありません。それ自体が目的地になる場所が良い場所です。」

ケント会長は良い都市が備えるべき要素として「パワー・オブ・テン(Power of 10)」理論を提示した。立派な都市ならば人々が訪ねて行く10カ所の名所がなければならず、それぞれの名所に良い空間が10カ所あり、その空間ごとに人々が楽しむことができる10種類以上の活動がなければならないという原則だ。「人々を引き寄せるには場所自体が多目的に使われなければなりません。人々があれこれ見物するのに立ち止まらせなければなりません。ソウル広場の場合、足を止める理由がありません。生命がないのと同じです。」

ケント会長は都市が断片的に途切れるように開発されたのは、都市建築の教育体系に問題があると指摘した。教科目別に分野が分かれていて交通、警戒照明、土木、建築など場所を作る分野が疎通していない結果という主張だ。ケント会長はまた場所を実際に使う住民との疎通を最優先課題に選んだ。

「良い場所を作るには専門家および公務員が案を作った後に住民の意見を聞く『トップダウン』方式を避けなければなりません。まず問わなければなりません。良い場所が何なのかに対する答えを住民はすでに持っています。」



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