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【コラム】朴槿恵国政破綻を経済回復の転機に(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
崔順実(チェ・スンシル)ゲートが現時点で問題となったのは韓国経済のためには良いことだった。もちろん新しい国家リーダーシップが就任するまでの数カ月間は、事実上の国政麻ひによって経済の困難が加重されるのが明らかだ。その上、米国のトランプ大統領時代を迎えて金利が引き上げられ交易が萎縮するなどグローバル経済まで不安定な状況だ。

だが、このように考えてみよう。大統領周辺の秘線実勢(陰の実力者)が暗躍して国政を壟断する事態があと1年3カ月も続いていたら、韓国経済は果たしてどうなっていただろうか。過去4年間、間違ったリーダーに会って数百隻の船を失った韓国経済船団は、最後に残った十二隻までもを失うことになっていたかもしれない。今この時に暗い真相が明るみになったことは不幸中の幸いだった。なぜこのように呆れたことが繰り返されているのかと不思議に思っていたパズルが解けたので不確実性が除去されたといえる。漠然とした期待を捨てて危機状況に向かう時、生きる道は開かれるものだ。

振り返ってみると、このような政権下で年2%台の経済成長を成し遂げたことがむしろ奇跡のようなことだった。彼らが民生を捨てて私利私欲に走っている時も、韓国国民は黙々と自分の場所で自分の役割を果たしていた。先週末、光化門(クァンファムン)広場で見た成熟した市民意識もまた経済を支えた力だった。だが、その間に疲労が蓄積してしまった。このような流れなら、来年は成長率が1%台後半に落ち込むこともあり得る。


これからは朴槿恵(パク・クネ)政府の国政破綻を反転の契機にして経済運営の枠組みを一から作り直していかなければならない。それがすなわち希望だ。

第一歩は人事の積弊を正すことだ。朴槿恵政権になってから、公職はもちろん金融機関や一部の民間団体・企業に至るまで納得の行かない人事が相次いだ。能力のない人々が要職を占める一方、仕事のできる人々が脇に追いやられることが常だった。適任者が多いのに後任を数カ月間も空白のままにしていたところも数多くあった。「餅は腐っても他人にやるのは嫌だ」という性根のためだったかもしれない。

政権創出に寄与した功臣も二通りに分かれた。正しい声を述べる者のほとんどは朴大統領の“レーザー視線”を浴びて追放された。反面、良心を捨てて命じられたことだけやっている者は要職をもらいキャリアを築いた。彼らの一部は大統領を売って自分とつながりのある者の面倒を手厚くみた。「今回の金融機関人事はA副首相の作品だ。B首席が公企業だけでなく民間企業の人事まで左右する」などの声が絶えなかった。その後ろでは崔順実姉妹など秘線実勢がその分け前を自分のものにしていたことが今回確認された。



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