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<崔順実ゲート>破局に向かって走る大統領

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
崔順実(チェ・スンシル)事態で退陣圧力を受けている朴槿恵(パク・クネ)大統領が突然、釜山海雲台(ヘウンデ)観光リゾート(LCT)不正事件に対する徹底的な捜査を指示した。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)の鄭然国(チョン・ヨングク)報道官は16日、「朴大統領は今日、(金賢雄)法務部長官に、釜山LCT不正事件に対してできる限り捜査力を総動員し、迅速かつ徹底的な捜査して真相を明明白白に究明し、関係者は地位の上下を問わず厳しく処断することを指示した」と明らかにした。

鄭報道官は「検察が現在捜査中のイ・ヨンボク(チョンアン建設)会長のLCT不正事件に関連し、天文学的な金額の不正資金が作られ、与野党の政治家と公職者に賄賂として提供されたという疑惑が提起されている」とし、このように述べた。イ会長は釜山海雲台に住商複合ビルを建設するうえで必要な許認可と2兆ウォン(約1860億円)規模の貸出を受ける過程で賄賂を渡したという疑惑を受けている。


8日に丁世均(チョン・セギュン)国会議長を表敬訪問して首相指名権を国会に委譲するという意思を明らかにした後、沈黙を守り続けてきた朴大統領が、この日突然LCT事件を取り上げ論じたことに対し、一種の反撃カードという見方が出ている。与党の関係者は「LCT事件に関連して正体不明の与野党政治家リストまで出回っている」とし「野党とセヌリ党非朴(朴槿恵)派に対抗しようとしている」と話した。

尹官石(ユン・クァンソク)共に民主党報道官は「朴大統領本人が捜査の対象であるにもかかわらず、法務長官に指示をすること自体がコメディだ」とし「いま大統領がそのような命令を出す資格があるのか問いたい」と批判した。セヌリ党非朴派の黄永哲(ファン・ヨンチョル)議員も「朴大統領がLCT事件に対する捜査を話せば、むしろ捜査方向に対する疑いを招くだけでなく、政治的危機をうやむやにするものだという誤解を受ける可能性が非常に高い」と指摘した。

前日、朴大統領の弁護人の柳栄夏(ユ・ヨンハ)弁護士は「すべての疑惑が整理される時期に大統領を捜査するのが望ましい」として拒否し、16日に予定されていた検察の聴取は実現しなかった。

朴大統領は外政を管理する姿も見せた。青瓦台は16日、トランプ氏と接触するために趙太庸(チョ・テヨン)国家安保室第1次長を団長とする実務代表団を米国に派遣し、安総基(アン・チョンギ)駐ベルギー・EU大使を外交部第2次官に内定した。

メディアの報道に対する青瓦台の対応レベルも高まった。鄭然国報道官は朴大統領のイラン訪問当時に崔順実(チェ・スンシル)容疑者が大統領専用機に同乗したというチャネルAの報道に対し、「社会の混乱をあおる無分別な疑惑提起は控えてほしい」と述べた。

19日にまた大規模なろうそく集会が予定されている状況で、朴大統領が検察の捜査には消極的でありながら強攻に転換する姿を見せ、破局を懸念する声が出ている。宋虎根(ソン・ホグン)ソウル大社会学科教授は「大統領が障壁を築きながら権力を放さないという強い意志を見せている」とし「統治者が国家全体の利益より自分の利益を考えれば(国政は)めちゃくちゃになる」と指摘した。柳寅泰(ユ・インテ)元民主党議員は「朴大統領の秩序ある退陣(時間を定めて下野)が可能ならばよいが、現在として国会ができるのは弾劾しかない」と述べた。



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