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【社説】朴大統領、「100万ろうそく」の声をちゃんと聞いているか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴槿恵(パク・クネ)大統領の弁護人が取り調べの延期を要請して、対面調査に対して否定的な立場を明らかにした。弁護人は特に「善意でやったことで、これによる肯定的効果も少なくなかった」などの「朴大統領の気持ち」を伝えた。

朴大統領が現状況の深刻性を十分認識できないまま安易に対応しているのではないかと尋ねざるを得ない。朴大統領の弁護人・柳栄夏(ユ・ヨンハ)弁護士は昨日午後の記者会見で、検察が要請する「16日の取り調べ」について「捜査結果およびその内容が国政に大きな影響を及ぼしかねない重大な事案」として延期を求めた。柳弁護士は引き続き「原則的に書面調査を行うことが望ましく、対面調査の回数を最小限に抑えるべき」と述べた。さらに、柳弁護士は朴大統領の認識も伝えた。「周辺の人々をしっかりと管理できなかったことについて本人の責任を痛感している」「あらゆる疑惑を事実として断定して罵倒されることに対して非常に残念な心情」というものだ。

このような弁護人の会見は、朴大統領が真相究明に消極的ではないのかという疑念を抱かせる。これに先立ち、朴大統領は今月4日に国民向け謝罪を行いながら「検察の取り調べに誠実に臨む覚悟」と誓った。だが、弁護人会見で強調された点は「大統領が任期中に捜査と裁判を受ければ国政が麻ひして国論が分裂する」というところにある。さらに大統領の不訴追特権に言及しながら、大統領の職務遂行への支障などを対面調査の最小化の理由として強調したのは国民の真相究明要求を無視したと見ざるを得ない。


現状況に対する認識においても、民心と乖離しているという憂慮を心から消すことはできなかった。これまでのマスコミの報道や検察捜査を通じて、朴大統領が青瓦台(チョンワデ、大統領府)文書流出とミル・Kスポーツ財団の設立・資金集めに介入した情況が明るみになっている。安鍾範(アン・ジョンボム)前政策調整首席なども検察の取り調べで大統領の指示があったことを認めた。先週末、光化門(クァンファムン)広場で市民100万人がろうそくを手に朴大統領下野を要求したことは、大統領自身の国政壟断と憲政秩序のき損に怒ったためだ。ところが今になって「周辺の人の管理が不十分だった」とか「善意でやったこと」とかいうのは真実に反することではないのか。「大統領である前に女性としての私生活があるという点も考慮してほしい」という弁護人の要請はこれもまた何だ。

大統領が真実を明らかにして市民の声に答えるのは憲法が付与した義務だ。万一、弁護人が伝えた朴大統領の認識が事実なら、「秩序ある退陣」も二線への後退も順調にはいかないものと見られる。市民の怒りはさらに大きくなり、政局は正面対立を迎えるほかない。大統領は今からでも現実を受け入れなければならない。

今や朴大統領の真相究明意志が失望レベルにあることが確認された以上、特検捜査を通じて真実を明らかにする手順しか残っていない。与野党が合意した特検法案は▲捜査対象が曖昧▲捜査期間が極端に短い▲延長承認権が大統領にある--など問題点が少なくない。法案を補完して特検が真実を徹底して明らかにできるようにするべきだ。



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