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【コラム】韓国プロ野球とチョン・ユラ氏の「八百長」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2012年、当時LGツインズ投手のパク・ヒョンジュンとキム・ソンヒョンが八百長容疑でそろって摘発された。ブローカーは彼らを通じて不法賭博サイトで巨額の配当金を手にし、選手たちはその対価として金品を受け取った。裁判所の執行猶予判決が下された日、韓国野球委員会(KBO)は二選手を永久除名にした。プロ野球ファンたちは騒ぎ立て、KBOは「八百長根絶に骨身を削っていく」と誓った。

それから4年が過ぎた。二選手はもう野球をしていない。だが、それ以外にこれといって変わったところは特にない。野球の国民的人気は相変わらずだ。熱い人気の裏に隠れていた八百長スキャンダルも同じだ。今月7日、京畿(キョンギ)北部警察庁は八百長に加担したりスポーツ賭博に参加したりしていたOB・現職プロ野球投手やブローカーら19人を検挙したと明らかにした。「再発防止」の約束は実現しなかった。

2012年の時よりも大きな衝撃は「詐欺」容疑で立件されたNC球団関係者2人だ。八百長を行っていた選手がすでに犯行を認めていたのに、この事実を隠して他球団に移籍させて10億ウォンを手にした。誤りを正すどころか不当な利益を自分のものにしようと忙しい現実。個人(選手)の不正が社会問題になるとき、その裏には不道徳な助力者(ブローカー)、誤りに目をつぶる無気力なシステム(球団・KBO)が存在する。


「すべて崔順実(チェ・スンシル)のせい」という言葉が国民流行語になっている最近、プロ野球に目を転じると崔順実(60、チェソウォンに改名)、チョン・ユラ(20、改名前チョン・ユヨン)母娘のことが脳裏に思い浮かぶ。彼らも一種の「八百長」疑惑の中心にいる。チョン氏の高校時代から梨花(イファ)女子大在学に至るまで、入学と出欠、成績などあらゆることが疑惑だらけだ。チョン氏の主種目である乗馬も同じだ。チョン氏が行く先々で奇跡のように制度が変わったり融通性が適用されたりした。

ここには政界の実力者という崔氏の「圧迫」だけがあったのだろうか。利益を狙ってチョン氏を助けた助力者たちがいただろう。彼らを黙認、あるいは問題を見つけ出せないシステムも存在しただろう。実際、梨大は教育部の大学財政支援事業、一部の教授は政府研究費などの「代価」を受けたとされる疑惑に対し、監査を受けている。

長く放置されていた各種問題がようやく社会の随所で一つ一つ掘り返されている。ただ「すべて崔順実のせい」という一言で片付けてしまえるかもしれない。だが、マウンドに立った投手がわざとフォアボールを出そうとも、大学面接官が実際よりも点数を高く付けようとも、「システム」さえしっかり働いていれば大事になる前にこれを遮断できたはずだ。システムは崩壊し、人々は目をつぶったり不正行為に加担したりした。今回だけは「すべて○○○のせい」と言って個人にその責任を転嫁させてはいけない。八百長の最も大きな被害者は野球ファン、受験生、そして私たち全員だ。

チョン・ジョンフン社会1部記者



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