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【現場から】拍手を受けられなかったサムスン電子ノート7の補償案

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
サムスン電子が24日に出したギャラクシーノート7の消費者追加補償策は冷ややかな世論にぶつかった。サムスン電子ニュースルームやPPOMPPU(ポムプ)・CLIEN(クリアン)のようなスマートフォン関連のインターネットコミュニティには不十分な補償策を批判するコメントがz続々と列をなしている。

追加補償策は「ノート7をS7・S7 Edgeに交換した後、12カ月間使えば半額で買い戻す」というのが骨子だ。消費者の不満は大きく3つに要約される。まず、9カ月前に発売されて今は30万ウォン(約2万7600円)台で購入できるS7・S7 Edgeを今さら12カ月間37万ウォン出して使うというのは補償ではないというものだ。サムスンが出したプログラムで、月7万5000ウォンの料金制を使った場合、S7の機器価格は月3万5000ウォンになる。

消費者は12カ月間、機器の価格として37万ウォンを出さなければならない。消費者は今後、S8やノート8に機種変更する時には適正価格で購入しなくてはならないので、新しい商品を早い段階で取り入れる「アーリーアダプター」ノート7ユーザーにとって実質的に特典がない点も指摘されている。また、一律12カ月間の使用にしたのはレンタル事業であってユーザーの実質的な特典はないという不満だ。わずか1カ月前、サムスン電子は「問題があってもなくても全量リコールする」と宣言しながら「危機の中でも顧客を最優先に考えている」という称賛を受けた。「歴代グローバル製造業者の中で最も寛大なリコール」という評価も受けた。そのようなサムスン電子が、このように不満が出てくることが明らかな追加補償策を出したのだろうか。


時計の針を20日まで戻してみると、その答えは簡単に見つかる。この日、崔陽熙(チェ・ヤンヒ)未来創造科学部長官は移動通信代理店を訪れた。未来創造科学部はこの訪問を「ノート7交換・返金に関連し、消費者の苦情や流通状況を現場で直接確認するためのものだが、一方ではサムスンと移動通信会社に追加的な対策準備を促す意味も持つ」と説明した。情報通信政策を総括する長官の現場訪問にサムスン電子は追加補償策を急ぐほかなかった。

マスコミの無責任な報道競争もサムスン電子を圧迫した。21日付の一部新聞は「サムスン電子がノート7を今後ギャラクシーS8の新製品に変える予定」と報じた。まだ確定していない事案を既成事実化して市場の期待値を高めたためサムスン電子の負担はさらに重くなった。

サムスン電子関係者は「補償プログラムは特定国家だけで施行すれば公平性問題が生じる。一旦施行すればグローバル市場に拡大適用するほかなくなるので最初の段階から慎重に慎重を重ねて決めなければならないのが補償プログラム」と打ち明けた。追加補償策にしても、サムスン電子の立場では損害が小さくない。工場を稼動して出荷価格84万ウォンのS7・S7 Edge50万台(ノート7保有者数)を作った後、これを1年でまた回収しなければならないためだ。ところが移動通信会社が付けているさまざまな補助金や割賦金に慣れている消費者はその特典を体感することができない。業界関係者は「独特の販売構造のせいで、売る時は簡単だが回収や補償はそれだけ難しくなった」と説明する。損失を覚悟で打ち出した追加補償策の前に、消費者の心はむしろ冷めつつある。追加補償策はサムスン電子になかった宿題をまた出すことになった。

パク・テヒ産業部記者



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